【松本浩彦医師】インフルエンザ一番の予防法は「手を洗うこと」!…うがいよりもずっと重要です!

 今冬のインフルエンザは過去最悪の大流行になると、当欄で予測しましたが、どうやら現実になりそうな気配です。 昨年末、私はおよそ2千人の方にワクチンを注射しましたが、日本人のインフルエンザワクチン接種率は25%、4人に1人という推計が発表されています。私の2千人なんか焼け石に水ですね。

 インフルエンザは感染力が非常に強く、満員電車に一人患者が乗っていたとして、その人が一回クシャミしただけで、車両にいる全乗客の髪や服にウイルスが付着します。職場に入る前や、家に帰って玄関を開ける前に、外でコートをはたいて、髪の毛もワシャワシャと、ウイルスをできるだけ室内に持ち込まないように気をつけましょう。部屋の湿度を高めに保つことも大事です。

 インフルエンザウイルスは健常な皮膚からは侵入しません。粘膜から入ってきます。ですのでウイルスの付いた手で、顔をよく触る人や、鼻をほじったりしたらもう、一発アウトです。目をこすってもウイルスは目の粘膜から侵入します。でも顔を触るなと言っても、なくて七癖、お化粧直しも必要でしょう。だからこそ、一番の予防法は「手を洗うこと」です。うがいよりもずっと重要。流水に(お湯でも可)30秒手をかざすと、ウイルスはほとんど流れ落ちます。

 アルコール消毒はノロウイルスには無効ですが、インフルエンザウイルスには有効です。電話の受話器、ドアノブ、エレベーターのボタン、みんなが触るところは危険がいっぱい。当番を決めるよりも、気がついた人がアルコールでサッと拭く、というルールを作ってもイイかもしれませんね。部屋の外に擦り込み式のアルコール手指消毒薬を置いておくのも一手です。

◆松本 浩彦 芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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