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【中塚美智子医師】痛っ!唇を噛んじゃった…忘年会続きで体が疲れているのが原因かも

 「痛っ!」先日食事中に唇をかんでしまいました。ご経験がある方も多いでしょう。痛いだけでなく暫く腫れる、飲み物や食べ物によって傷口がしみる、歯も磨きづらいといった具合で、数日は辛いです。普段はかまないのに、なぜ突然かんでしまうのでしょうか。

 今回私は左上の前歯の辺りをかんだのですが、そこだけ下の歯が上の歯を覆うようなかみ合わせになっています。また、大概かむのは睡眠不足で疲れていたり、胃腸が弱っていたりする時。体調不良により「かむ」際の一連の動作が乱れるうえに、かみ合わせの悪さが重なったようです。忘年会続きのみなさまも、思い当たるフシがあるのでは?

 他には体重が増えて口の内側の粘膜が厚くなった、入れ歯や差し歯、かぶせ物が合っていない、食いしばる癖がある、年を取って口の周囲の筋力が落ちたことなども唇や頬の粘膜、舌をかむ原因になります。

 口の中にはさまざまな細菌がいるために、唇などをかんでできた傷口から細菌感染を起こす可能性も。歯も磨きにくくなるため、うがい薬で消毒するなどし、いつも以上に意識的に口の中をきれいにしておきたいものです。年末の慌ただしい時期ではありますが、免疫力を高めるために体調も整えましょう。

 患部に炎症を抑える軟こうを塗ったり、粘膜の修復を促すビタミンB群を補ったりすることも効果的です。私は早速コンビニエンスストアでサプリメントを買いました。口の粘膜は皮膚より早く、細胞が約2週間で入れ替わるので、通常傷も2週間以内に治まってきます。ちなみに、皮膚は細胞が入れ替わるのに成人では約1か月、高齢者になると40~60日程度かかります。

 気を付けたいのは同じところを何度もかんだり、かぶせ物や入れ歯などが合わず、同じところがいつも傷ついたりする場合。繰り返し刺激されることにより、唇や舌、頬の粘膜に癌ができるきっかけになることがあります。また、かんだ傷が2週間以上治らない場合も要注意です。思い当たる場合は一度医療機関を受診しましょう。

◆中塚美智子 大阪歯科大学医療保健学部准教授。歯科医師、労働衛生コンサルタント、1級キャリアコンサルティング技能士。

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