カメラマンも、うるっときた!女子ゴルフの黄金世代、高橋彩華の初V
悲願達成だ!初優勝した女子ゴルフ・高橋彩華(23)である。
24日、静岡・川奈ホテルGC富士コースで行われたフジサンケイレディスクラシック最終日。18番グリーンでウイニングパットを沈め、ボールを手に感極まった。シャッターを押した私も、うるっときた!
前日のプレスルームで行われた会見だった。「今、緊張されていますか?」と、記者から聞かれるほど、質問に答える声が震えていた。プレッシャーと必死に戦っている様子が、痛いほど伝わってきた。
最終日に失速する、というジンクスがあった。私もカメラ機材を担いで優勝争いをする彼女を何度も追いかけた。渋野日向子を筆頭に華々しい活躍を見せる黄金世代の中で、実力がありながら勝ちきれない存在となっていた。1年前のサロンパスカップだった。2位と3打差の単独トップで最終日を迎えたが、3ボギー、1ダブルボギーでスコアを落とし5位に終わった。優勝争いが佳境に入ったバックナインで、セカンドショットが大木の枝に当たった。「バキッ!」という音を聞いた瞬間、膝の力が抜けたことを思い出す。
この日も単独首位でスタートしたが、いきなり連続ボギー。ジンクスが脳裏をよぎったが、2位に2打差をつけ18番グリーンへ。「出ないお化けを恐れていた」と前日の会見で語っていたが、優勝争いのプレッシャーに見事に打ち勝って、10回目の最終日最終組で悲願の初Vだ。ギャラリーがいなくなった表彰式後の18番グリーンで、応援に駆けつけた両親に祝福される姿に、また、うるっときた。(デイリースポーツ・開出牧)