ロッテ佐々木朗希 160キロを予感させる投球フォーム 高校時代のようなコンパクトさ
「ロッテ春季キャンプ」(1日、石垣島)
160キロ復活を予感させるコンパクトなフォームになっていた。プロ3年目のロッテ・佐々木朗希投手(20)だ。ブルペンで、キャンプ初日から捕手を座らせ31球のピッチングを行った。
ブルペン内で撮影しながらまず感じたのは、フォームがコンパクトになっているということだ。具体的に言えば、昨シーズン中に見られた、センター方向へ大きく振るテイクバックではなく、ボールを握る右腕を垂直に下ろし、肘から上げてくるフォームである。163キロを記録した高校時代からプロ1年目まで見られたフォームである。
1年前のキャンプ初日は捕手を立たせたままのピッチングで、肘への負担を軽減するためセンター方向に大きくテイクバックする、いわゆるアーム式のようなフォームで投げていた。肘から上げるテイクバックは、瞬発力を生みやすいが、肘の角度が小さくなり、投げる際に負担がかかる。成長過程にある体には、リスキーなフォームだ。
昨シーズンの最速は159キロ。それでもフォークボールなどの変化球を織り交ぜ2勝3敗、防御率2・27の成績でチームの優勝争いに貢献した。
プロ3年目の今シーズンは、ローテーションの一角を担う活躍が期待される。本来の投球フォームに戻したのは、160キロ台の速球に耐えうる体になったということか。昨年11月に20歳を迎え、心身ともに大人になった“令和の怪物”。しっかりと指にかかったボールの威力が、ブルペンに響き渡る。夢が膨らみ、わくわくした。(デイリースポーツ・開出牧)