ロッテ・井上の万歳ポーズから伝わる無言のメッセージとは…
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無観客のスタンドに向かって万歳ポーズを決めた。ロッテの主砲・井上晴哉内野手(30)である。
29日にZOZOマリンスタジアムで行われた楽天とのオープン戦の第1打席だった。1回二死から楽天の先発・松井から左越えに豪快なソロアーチを放った。
ベンチ前で監督やナインとタッチを交わした井上は、いったんはベンチに足をかけたが、ヘルメットを脱ぐと、無観客の外野スタンドに向かって万歳ポーズを決めた。さらに一塁側のスタンドにも右手を高々と突き上げ、再び万歳ポーズだ。
新型コロナウイルス感染予防のため無観客試合となったオープン戦。誰もいないスタンドに向かってパフォーマンスする姿はどこか寂しげだが、井上の表情は真剣そのものだ。
「誰も見てくれない悲しさはあった」と語ったが、いつも通りにやることで士気を高め、緊張感を維持しよう、という無言のメッセージを感じた。
試合後も、冷え込む薄暮のグラウンドで、黙々とロングティーを打つ姿があった。地に足をつけて、開幕に備える。(デイリースポーツ・開出牧)