思い出の神宮球場で見せてくれた広島・新井の人柄と人気
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今シーズン限りでの現役引退を発表した広島・新井貴浩(41)の人柄と人気を感じた瞬間だった。
16日に行われたヤクルト戦は駒大時代にプレー、プロ通算2000本安打、300本塁打を達成した思い出の神宮球場での最終戦(セリーグ公式戦)となった。
試合前はスコアボードに「20年間お疲れ様でした」と表示される前でヤクルト・宮本コーチ、石井琢コーチ、河田コーチと記念撮影を行った。そして贈られた大きな花束2つと記念品のつば九郎のぬいぐるみを球場スタッフが受け取りに来ると、それを遠慮し軽く会釈をしながら小走りにベンチに戻る新井のほほ笑ましい姿に温かい拍手が送られた。
試合では9回、代打で登場する新井がベンチ前に出てくるだけで歓声が上がり、四球を選ぶとスタンドからは大きなため息が漏れた。
しかし激走を見せ三塁まで進塁しベンチに戻ると笑顔の広島ナインに迎えられた。そして試合後には三塁側、レフトスタンドを真っ赤に染めた広島ファンにあいさつに向かうとこの日一番の大歓声が上がった。
目前に迫ったリーグ3連覇、34年ぶりの日本一を達成して敵味方関係なく愛される新井を1打席でも多く見たいとファンは願っているはずだ。(デイリースポーツ・堀内翔)