ソフトバンク柳田 カメラマンを驚かせた打撃の“技”
ソフトバンク・柳田悠岐外野手(29)が3日、ロッテ対ソフトバンク4回戦(ZOZOマリン)の7回、技ありのバッティングで勝ち越しの2点適時三塁打を放った。
遅い!シャッターを押した瞬間、そう思った。柳田が三塁打を打った瞬間だ。
打者を撮影する場合、まずはバットにボールが当たるインパクトの瞬間を狙ってシャッターを押すのだが、シャッターを押すタイミングが遅れた、と感じた時は、写真の画角にボールすら写っていないものだ。
諦めつつカメラの液晶モニターでデータ(写真)を確認すると、バットからはじかれたボールが写っていた。厳密に“インパクトの瞬間”とは言えないが、写真としては、十分に使える構図だったことに、驚いた。
柳田は内角高めの球を引きつけて、腕をたたんで打っている。ボールを呼び込む時間が長い。そのため遅いと思ったシャッターでも、間に合ったのである。
並の打者なら、もっとミートポイントが投手寄りで、打ってもファウルになっているだろう。柳田はヒットゾーンに運ぶために、ボールを限界まで引きつけて、インサイドアウトで打っているからこそ、右越えに運べたのだ。
4月21日の日本ハム戦で自身初のサイクル安打を達成したばかりの柳田。この日も二塁打が出れば、2度目のサイクル安打だった。驚がくのパワーと“技”を兼ね備える、“バージョンアップ”したトリプルスリーを感じた。このまま好調をキープすれば、トリプルクラウンも夢ではないだろう。(デイリースポーツ・開出牧)