３月１１日のオープン戦で日本ハム・清宮幸太郎対ＤｅＮＡ・桜井周斗のプロ初対決が実現した。

　２０１６年秋の東京都大会決勝で、日大三高・桜井は早実・清宮から５三振を奪った。そしてプロ初対戦となったこの日、６回２死満塁という場面だった。両チームのファンも応援が盛り上がり、球場は最高の雰囲気に包まれた。

　勝負は３球で決着が付いた。結論から言うと清宮の見逃し三振。軍配は桜井に上がった。わずか３球だったがお互いに力を出し合えたように見えた。清宮は初球を空振り、２球目はファウルだったが、この試合一番のスイングだった。そして３球目、桜井の気持ちのこもったボールが外角低めにびしっと決まった。球筋がよく分かるセンターから撮影していたが、あの球は狙っていても手が出ないのではないか、というぐらい最高のボールだった。

　２人の対決は１打席だけだったが、レンズを通してこれからの対戦がとても楽しみになった。清宮はこの日、東と進藤からも三振を奪われ計４三振した。オープン戦はいまだにヒットがなく、苦しいシーンばかりを撮影しているが、彼ならばきっとこの状況を打破し、綺麗な放物線を描くアーチを放つはず。それを撮れる日が来ると信じて、シャッターを押し続けたい。（写真と文　デイリースポーツ・中田匡峻）