喜びの大きさが伝わってきた。白井・具志堅スポーツジムの具志堅用高会長（６２）が９日、都内で行われたボクシングの２０１７年度年間優秀選手表彰式で、ＫＯ賞と優秀選手賞をＷ受賞したＷＢＣ世界フライ級王者の比嘉大吾（２２）＝白井・具志堅スポーツ＝を祝福、握手を交わした。

　愛弟子の比嘉が４日（沖縄県立武道館）の２度目の防衛戦で１回ＫＯ勝利を飾り、沖縄出身の浜田剛史が持つ日本記録、１５連続ＫＯ勝利に並び、同会長はリング上で抱き合って喜びを分かち合っていたが、この日のＷ受賞に、喜びもひとしおだったことだろう。

　表彰式後、記者が同会長に、比嘉とのツーショットをお願いすると、「いいよ。明日の１面ね！」と快諾。ボクシング関係者やファンとの記念撮影に追われる比嘉のテーブルまで行き、記者が構えるレンズに向かって、握手を交わした。

　偉大な師匠との記念撮影にうれしそうに応じた比嘉。固い絆で結ばれた師弟関係が感じられ、１面で大きく扱ったら、さぞ見栄えがしただろう。

　残念ながら１０日付の本紙１面は、阪神タイガースの対談ものだった。

　同会長は、デイリースポーツ評論家だけに弊社の編集方針はよくご存知のはず。あえて「明日の１面ね！」と、甲高い声を響かせたアフロヘアーの笑顔に、喜びの大きさを感じた。（デイリースポーツ・開出牧）