清宮幸太郎の通算108号 その時、ライバル安田は…

25日、千葉工大との練習試合。5回、ライバルの安田(後方)の前で高校通算108号となる右越え2ランを放つ清宮(撮影・開出牧)
 25日の練習試合後、肩を組みガッツポーズを決める清宮(左)と安田(撮影・開出牧)
25日、千葉工大との練習試合。ライバルの安田(後方)の前で高校通算108号を放つ清宮(撮影・開出牧)
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 ライバルに火を付ける一発だった。Uー18高校日本代表の4番・清宮幸太郎内野手(18)=早実=が25日、千葉県習志野市の千葉工大グラウンドで行われた千葉工大との練習試合で、新記録となる高校通算108号本塁打を放った。

 5回無死一塁、打った瞬間、ホームランと分かる打球。右翼フェンス後方の防球ネットを越えてゆく場外弾。木製バットでも打球が飛ぶことを証明する一発だった。

 私は、一塁側のフェンス越しにレンズを構えていた。意識したのは、ネクストバッターズサークルに立つ5番の安田尚憲(履正社)の存在。「東の清宮、西の安田」と呼ばれるほど、左打者として清宮と比較され、注目を集めたスラッガーである。

 ライバルの目の前で…。私はそのドラマを一枚の写真で表現するために、打席に立つ清宮の背後に安田が写る撮影ポジションを選んだ。

 ベースを1周してきた清宮を、安田はタッチで出迎えて言葉をかけ、清宮も走りながら呼応した。甲子園のような大舞台ではなかったが、ライバルの目の前で、しかも木製バットで放った108号は、新記録達成もさることながら、見るものの心を熱くした。

 安田も清宮の108号に触発されたかのように、2本の本塁打を放った。単なる記録更新ではない。これからも宿命のライバルとなるであろう、安田のハートに火を付ける一発だった。(デイリースポーツ・開出 牧)

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