【野球】ロッテ加入の中村亮 憧れの地で“三度目の正直”実現へ
憧れの本拠地で活躍する夢を実現させる。ロッテの中村亮太投手(26)は昨オフにソフトバンクから戦力外通告を受け、育成契約で入団。実家は千葉市で創業100年を超える老舗弁当店「ほそや」で、ZOZOマリンスタジアムでも限定選手弁当等を販売している。子どもの頃からロッテファンだった中村亮の目標は支配下登録、そして1軍での活躍。そうなれば、両親が作った「中村亮太弁当」も誕生するかもしれない?
生粋のロッテファンが、憧れの地でひと花咲かせる決意だ。中村亮は22日に、FAで同じくソフトバンクから加入した石川柊とともにZOZOで練習。「このグラウンドで練習できているのはすごい。いろんな思いがある1日になりました」と万感の思いを述べた。
小学生時代は「学校が終わってからナイターを観に来たり」と足繁く通ったスタジアム。「ちっちゃい頃から両親がここでお弁当を出しているってこともあって。やっぱりロッテファンで、球場に足を運んで応援していたことを思い出します」と思い入れを口にした。
実家で過ごした今オフ。両親との何気ない会話があった。「石川さんのお弁当を出す、みたいな話も、なんか実家帰った時に言っていたんで」。息子とのコラボ弁当については「自分育成なんで、自分の話、全然ないんで」と話題にすら上がらない。支配下に上がったら?「そういう話もなく、石川さんの弁当を出そうかな、みたいな」と苦笑いした。
20年度育成ドラフト8位で入団し、22年に支配下登録されたが、同年に育成契約に移行した。昨季は再び支配下登録。それでも、1軍では通算3試合登板に終わった。2度の支配下登録は期待の現れだったが、応えることはできなかった。
「ファームではそこそこ自分の投球できていたんですけど、何回も支配下のチャンスをもらっても、1軍の舞台で自分本来のピッチングができなかったっていう悔しさがある。三度目の正直って言葉を借りるんですけど、次の支配下は自分のものにできるように頑張っていきたい」
右オーバースローから最速154キロの直球とカーブ、シンカーを操る。「カーブ、シンカーが自分の投球スタイルの中で大事なボール。石川さんほどのカーブまでいけばいいなって思いながら毎日練習しています」。武器に磨きをかけて、“三度目の正直”実現へ。自身のコラボ弁当を作らせるがくらいの活躍が、最高の親孝行になる。(デイリースポーツ・鈴木創太)
◆中村 亮太(なかむら・りょうた)1998年5月18日生まれ、26歳。千葉県出身。182センチ、79キロ。投手。千葉経大付、東農大北海道オホーツクを経て、20年度育成ドラフト8位でソフトバンク入団。22年7月に支配下契約となり、7月7日の楽天戦でプロ初登板。シーズン終了後に再び育成契約。24年7月に支配下となるも、同11月に戦力外通告を受け、12月にロッテと育成契約を結んだ。