【野球】セ・リーグ優勝チームはどこだ? 上位4球団が4・5差の大混戦 評論家が分析 正念場の7連戦 巨人-広島の首位攻防戦、阪神は4位DeNAと3連戦
首位・巨人から4位・DeNAまでが4・5ゲーム差の中にひしめくセ・リーグは、10日から正念場の7連戦がスタートする。果たして、優勝に一番近いチームはどこなのだろうか。
首位・巨人はマツダスタジアムで1ゲーム差の2位・広島との3連戦。その後はヤクルト、中日との2連戦。
2位の広島は首位・巨人との3連戦後、3位・阪神、4位・DeNAとの2連戦が続く。
首位まで2・5ゲーム差の3位の阪神は、4位のDeNAとの3連戦を経て、広島、ヤクルトとの2連戦。
4位ながら首位まで4・5ゲーム差のDeNAは3位・阪神との3連戦後、中日、広島との2連戦が続く。
巨人と広島の対戦成績はここまで8勝8敗3分けの五分。阪神とDeNAの対戦成績も9勝8敗1分けとほぼ互角。
各球団の残り試合は、巨人が19、広島が22、阪神が16、DeNAが22と少なくなってきており、1試合の勝敗結果が持つ意味は、ここからさらに大きくなってくる。
阪神OBの中田良弘氏は「広島が一番優勝に近いんじゃないかと見てる。先週は1勝5敗だったけど、新井監督を筆頭に勝っても負けても一喜一憂しないチームカラー。ズバ抜けた選手はいないけど、チームにまとまりがある。地に足を着けて野球がやれているという印象を強く感じるね」と、就任2年目を迎えた新井監督が初戴冠するのではないかと予測した。
中田氏は首位の巨人について「今現在は首位なんだけど、行きそうで行けない。突き抜ける力を感じない」とし、阪神に関しては「打てないと勝てないといった負け方のパターンが一緒」、DeNAについては「今一番勢いを感じるチーム。この阪神3連戦を勝ち越せるかが大きなカギを握りそうな感じがする」との見解を述べた。
広島の有利なポイントのひとつに、ここまで13勝5敗と貯金8を稼いでいるヤクルトと7試合を残していることがある。この7連戦は首位・巨人、3位・阪神、4位・DeNAとの戦いになるが、ここで白星を積み重ねることができれば、6年ぶりの覇権奪回も近づいてくるだろう。
中田氏は阪神が連覇する条件のひとつとして、「今回の広島-巨人の3連戦で、どちらかが3連勝しないこと。ここでどこかが頭ひとつ抜き出てしまうと、追いかける側としては少しきつくなってくる。阪神的にはどちらかの2勝1敗、五分のような感じで終わってくれることを願っているのでは」と語った。
先発投手の中4日起用、救援陣の3連投解禁など、各球団はラストスパート態勢に入っている。目の前の試合に全力を注ぐ一戦必勝のスタンス。それだけに、ここからの1敗はチームを優勝から遠ざける大きな意味を持つ。ミスをした者は負ける。勝ち残るチームはどこだ。(デイリースポーツ・鈴木健一)