【野球】センバツ当確の慶応 清原氏次男・勝児内野手の「陽のキャラ」がチームに幸運もたらす

 清原ジュニアの笑顔がチームに幸運をもたらす。西武、巨人などで活躍した清原和博氏(55)の次男・勝児内野手(1年)は秋季関東大会で全試合にスタメン出場し4強入りに貢献。来春センバツ出場を当確した。偉大な父を持つ重圧を感じさせないほど、心から野球を楽しんでいる姿が印象に残った。

 今秋からベンチ入りし、秋季神奈川県大会3回戦で公式戦初本塁打となる満塁弾をマーク。一気に注目度が上がった。関東大会1回戦の常磐大高戦では公式戦2本目、父の前では初となる本塁打を放ち勝利に貢献。準々決勝と準決勝は無安打に終わったが、小技や走塁、好守で好機につなげ、来春センバツ出場を手中に収めた。父が偉大なだけにプレッシャーもあるが、「それをプラスに変えないと意味がない。他とは違ったプレッシャーはあるけど、自分なりにプラスに変えてやっていきたい」と全てを力にしている。

 幼稚園年長時に父とキャッチボールをしたことがきっかけで野球を始めた。小学6年時には、ジャイアンツジュニアに選出。慶応中では世田谷西シニアでプレーした。兄で慶大野球部の正吾内野手(2年・慶応)は中学ではバレーボール、高校ではアメリカンフットボール、大学で小6以来となる野球に再転向と、さまざまな競技を経験しているが、勝児は「野球が好きでやっていた。他のスポーツをやるとかは何も考えていない。好きなことをやっていた」と大好きな白球を追い続けている。

 勝児を見ていると、誰よりも野球を楽しんでいるという印象が強い。公式戦はもちろんだが、練習試合でもその姿は変わらない。11月26日に行われたレギュラーメンバーでは年内最後となった練習試合では、守備を終えてベンチに帰る際は必ずといっていいほど毎回、笑顔を浮かべて仲間を鼓舞。時には三塁審判をしているチームメートに笑顔で話しかけ、ちょっかいをかけながらベンチに戻るなど、グラウンドにいる時間全て、心から野球を楽しんでいた。そんな姿をずっと見ている森林貴彦監督(49)も「あいつが打つと盛り上がる」と話すほど、欠かせない存在になっている。

 性格面では、森林監督、チームメートがそろって言うのが「陽のキャラクター」だ。昨年度は単位が足らず、現在は2度目の1年生を過ごしているが、留年が決定した際も、「落ち込むところを見せなくて、一人で悩んでいることもあると思うけど、マイナスを一切持ってこない」と明かすのは大村昊澄主将(2年)。勝児自身、元々誰とでも気さくに話せる性格でもあるが、主将は「(勝児は)1年生とも2年生とも仲良いので、架け橋的存在になっている」と感謝する。

 現在は対外試合禁止期間のため、チーム内で強化を図っている。来春センバツに向けて「体づくりをしっかりして、技術面ではスイングスピードを上げたり、体のキレを出したりというところをやっていきたい。(他のセンバツ出場を当確している高校に)絶対負けない気持ちで冬を過ごそうという気持ちが強くなりました」と勝児。春の聖地で太陽のように輝く笑顔が見られることが楽しみだ。(デイリースポーツ・森本夏未)

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