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【野球】大谷の途中交代に思う 巨人・菅野のメジャー挑戦は幻に終わるのだろうか

 巨人・菅野智之投手(32)のメジャー挑戦は、このまま幻に終わるのだろうか。

 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が1日(日本時間2日)のホワイトソックス戦で途中交代した。右股関節の張りを訴え、九回に代打を送られたもの。大谷本人は軽傷を強調しているようだが、開幕以降投打二刀流で、完全に休養したのはわずか1試合。さすがに唯一無二の存在「ユニコーン」と呼ばれた男にも疲労は蓄積しているのかもしれない。

 MLBは長い移動距離を強いられ、時差もある。試合数も通常のシーズンは162試合ある。日本のプロ野球の143試合に比べれば20試合近くも多い。単純に考えても肉体的には、日本のプロ野球より過酷なことは間違いない。

 そんな状況下で巨人の菅野がメジャーに挑戦していれば、どうなっていただろうか。菅野は2020年オフにポスティングシステム(入札制度)でMLB移籍を目指していたが、最終的には合意に至らず巨人に残留。昨年オフも海外FA権を行使せずに、今季も開幕から巨人でのプレーを選択した。

 年齢を考えれば、海外挑戦はギリギリかもしれない。その上、昨季から数々の故障に苦しんでいる。昨年5月に右肘の違和感で出場選手登録を抹消され、一度は復帰したものの6月16日にコンディション調整のため再度、登録を抹消された。さらに7月1日の広島戦(東京ドーム)で復帰したが、2回1/3を投げ4失点と打ち込まれて降板。翌日にコンディション調整のため登録をまたまた抹消され、その後、東京オリンピックの野球日本代表辞退を余儀なくされた。

 成績もそれにともない、プロ通算9年目ではもっとも勝ち星の少ない6勝(7敗)。3度の最多勝利、4度の最優秀防御率のタイトルを始め、2回のセ・リーグMVP、沢村賞2回に輝いている、球界を代表する投手としては、あまりにも寂しいシーズン成績だった。

 再起を期す今季は、3月25日の中日との開幕戦(東京ドーム)で、5年連続自身8度目の開幕投手として登板。6回2失点で勝ち投手となった。開幕投手8回と開幕戦通算5勝目はともに巨人史上歴代最多記録だ。

 だが、4月29日の阪神戦(東京ドーム)に先発し3回64球を投げて3安打2失点で緊急降板し、翌30日に右肘違和感のため出場選手登録を抹消された。桑田真澄1軍投手チーフコーチは、自らも右肘の故障で長い間苦しんだ経験がある。それだけに、菅野の右肘の状態を入念のチェック。復帰に向けての課程を歩むことになるだろう。

 2年連続での離脱の代償は大きい。獲得する意思のある球団が出てきても、右肘に“爆弾”を抱えたとすれば、まずはメディカルチェックで引っかかり契約に至らないケースも出てくる。その前に、日本より厳しい球数制限はあるものの中4日、中5日の間隔では登板できない、と判断され、大半の球団が獲得に二の足を踏むかもしれない。菅野の夢だった大リーガーへの道は、このままフェードアウトしてしまうのは、あまりにも残念だ。=敬称略=(デイリースポーツ・今野良彦)

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