【野球】巨人・坂本勇人は、第2の宮本慎也、鳥谷敬になれ!三塁コンバートで守備の負担軽減を

 開幕微妙の巨人・坂本勇人(33)は、第2の宮本慎也、鳥谷敬になれ。三塁へのコンバートで守備の負担を軽減すれば、MLBでも活躍したイチローを除く、日本プロ野球(NPB)史上2人目の通算3000本安打達成も夢ではなくなる。

 坂本が上半身のコンディション不良のため、21日に東京ドームで行われた楽天とのオープン戦最終戦を欠場した。巨人が覇権奪回を果たすには、攻守の要で主将でもある坂本の存在は不可欠。長期欠場ともなれば、原辰徳監督も、その推移を不安な気持ちで見守っているところだろう。

 坂本は、私が初めて宮崎キャンプでみたプロ入り2年目の2008年からスタメンに定着。20年には右打者としては、史上最年少となる31歳10カ月でNPB史上53人目となる通算2000本安打を達成した。現在は2118安打まで伸ばしている。年齢を考えれば、将来的には張本勲の3085安打超えも視野に入る。

 だが、ここで不安視されるのが、内野手として一番過酷と言われるショートで長年プレーしてきたことからくる“勤続疲労”だ。

 坂本は08年にレギュラーのポジションを奪って以来、18年のシーズンを除いて、08年に二塁手として1試合、13年に一塁手として3試合出場した以外は、年間130試合以上もそのポジションでグラウンドに立ち続けてきた。

 だが、ここ2年は減少傾向にある。20年は開幕前に新型コロナに感染し一時は入院したこともあり出場は113試合、21年は5月9日のヤクルト戦(東京ドーム)で右手母指末節骨を骨折するというアクシデントもあり、出場は116試合にとどまった。まだ衰える年齢ではないが、そろそろ肉体的にはピークを越えたと考えても不思議ではない。

 そのためここ最近、話題になっているのが、ショートより守備の負担が軽い三塁手へのコンバートである。現在、巨人の三塁手は不動の4番・岡本和真がいるが、彼は一塁手も守れる。また、一塁手としてオープン戦で活躍した中田翔は左翼手としてもプレー可能だ。「巨人史上最高のショート」と呼ばれている坂本勇のプライドもあるが、選手寿命を延ばすには三塁手へのコンバートは、ひとつの策だろう。

 いい例がある。それまでショートで6回もゴールデン・グラブ賞に輝いていた宮本慎也は08年のシーズン中に三塁へコンバート。翌08年から三塁手として4年連続のゴールデン・グラブ賞を受け、選手寿命も延びた。また、入団以来、阪神の正遊撃手だった鳥谷敬も35歳の16年シーズン終盤から、三塁手でスタメン起用されるようになった。この年、打率はそれまでの自己ワーストとなる・236と前年の・281から大きく落としたが、完全にサードコンバートされた翌17年は打率も・293と復活。三塁手としてゴールデン・グラブ賞に輝いた。

 坂本は巨人の主力というだけでなく、日本球界を代表する選手だ。1日でも長い活躍を願っているファンは多いはずだ。=敬称略=(デイリースポーツ・今野良彦)

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