【野球】元女房役が語る阪神ドラ2・鈴木のすごさ「ミットのひもが1年に10回以上切れる」

 阪神からドラフト2位で指名を受けた鈴木勇斗投手(21)=創価大=は現在、鹿児島県姶良市のビーラインスポーツパーク姶良野球場で調整を進めている。鹿屋中央高在籍時にバッテリーを組んだ西村亘平さん(22)=鹿児島国際大学=が練習役のパートナーを務めているが、鈴木のすごさを明かしてくれた。

 「昔はコントロールが悪くて最初は悩んでいた時期も多かったと思うんですけど、本当に球の勢いは昔からすごくて。僕もキャッチャーでいろんな人の球を受けてきたんですけど、鈴木が投げた球を1年間受けて本当にキャッチャーミットのひもが10回以上も切れているほどの球だった。やっぱりすごいなと。入部時は120キロが最後の夏は148キロまで出ていたので。プロに入ったので、ミットの修理代はいつか弁償してくれますかね(笑)」

 鹿屋中央は冬の練習で朝の5時から10キロ走を行うなど走り込みを徹底している高校だ。そこに並行して、食事の面もしっかりとしていたと西村さんは語る。「一日6000キロカロリーを取る毎日でした」。走り込みや食トレにプラスαで鈴木はウエートトレーニングを重点的に行い、自ら食事の取り方を勉強し、体を大きくしていたという。

 その成果が約30キロ以上の球速アップにもつながった。鈴木と西村さんは高校2年の途中から同部屋だった。そこでも意識の高さを感じていたという。「バッテリーとしては最初の2年の秋から組んでいて、部屋も2年の秋から引退まで一緒だったんですけど、ケアとかそういう面に関しては人一倍するなと思っていました。自主練とかも全寮制とかで携帯とかは持っていなかったんですけど、自分なりにいろいろ取り入れて夜遅くまで一人で黙々とやっていたイメージがあった」と陰の努力に感心する。

 大学入学後も鈴木からはトレーニングや投球の映像が送られてきて「高校の時から変わっていない?」と聞かれ、相談に乗っていたという。信頼関係の強い2人。自主トレ中でも仲の良さが垣間見えたが「これからもそういう関係を続けていきたい」と西村さんは笑う。

 プロ野球選手というより、戦友という意識が強く「なんか変わらないというか、かゆいですね」と本音を漏らす。西村さんは大学で硬式野球は引退するというが、鈴木の“ファン1号”として関西から遠く離れた鹿児島から応援するつもりだ。

 「プロ野球選手になってデビュー戦とかあったらぜひ、見に行きたいな」

 鈴木にとっても西村さんの存在は、プロの世界で頑張る一つの理由になるだろう。元相棒の応援も力に変え、タテジマのユニホームで活躍する姿を届ける。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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