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【野球】巨人組閣発表で思い出すノムさんの言葉「長嶋が監督で俺がヘッドなら最強」

 巨人のV奪回は、原辰徳監督(63)に直言できる“大物”コーチの獲得こそ必要ではないのか?

 今季の巨人はCSファイナルSで敗退。日本一奪回どころか、セ・リーグ3連覇の夢は絶たれた。優勝を逃し、指揮官の責任を問う声もあった。だが、2020年9月11日にはV9を達成した故川上哲治監督を上回る、監督通算1067勝を達成。すでに3度の日本一を含め、巨人を9回のリーグ優勝に導いた名将である。

 その実績を高く評価され15日に新たに3年契約を締結した。それだけに、来季はV奪回に向けてさまざまな手を打ってくることは間違いない。同日には12選手を自由契約にすることを発表。今後は全権監督の立場をフル活用し、積極的にトレードなども仕掛けてくるのだろう。

 また、CSでは故障のため出場機会に恵まれなかったが、4番に定着している若き和製大砲・岡本和真(25)を軸に、戦力の底上げを目指している。新外国人選手も補強し、間違いなく来季の巨人は巻き返してくる。

 だが、心配もある。それは、巨人という組織内で原監督があまりに孤高の存在になってしまったことである。来季の1軍首脳陣は、元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチ(49)や阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(42)、桑田真澄投手チーフコーチ(53)など巨人の生え抜きの後輩が大部分を占めている。巨人を退団し、来季から古巣のDeNAに戻る石井琢朗(51)のように他球団で長くプレーし、指導者経験も豊富なコーチならば、原監督に直言もできるだろう。だが、同時期にチームに在籍した後輩たちだけに忖度が働く危険性をはらんでいる。選手としても監督としても実績十分な原監督が“暴走”しそうになったときに、耳の痛い進言をできるのか、疑問符が付く。

 そこが巨人のウイークポイントになりかねないと思う。私は野球記者として野村ヤクルトも長嶋巨人も担当してきた。あるとき、故野村克也監督に聞かされた言葉がある。「長嶋が監督で俺がヘッドコーチなら最強のチームが作れる」-と。長嶋監督、野村ヘッドという“二人三脚構想”だ。もちろん実現しなかったが、ノムさんがヘッドコーチを務めていたら、長嶋茂雄監督(現終身名誉監督)=(85)=にも、どんどん厳しい意見もし、より強いチームになっていただろう。

 もちろん最終決定権は監督にある。だが、原監督にしても選手としても指導者としても実績十分の人間のアドバイスには耳を傾けるのではないか。在野には巨人OBではあるが、他球団でプレー歴や指導歴もある落合博満(67)やソフトバンクを退団したばかりの工藤公康(58)など、チームを日本一に導いた実績を持つ“大物”指導者が多くいる。

 良薬確かに口に苦いだろう。両雄並び立たない可能性もある。だが、そんな人材が巨人の首脳陣に加われば、想像以上の化学反応を起こすと思う。=敬称略(デイリースポーツ・今野良彦)

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