【野球】高津ヤクルトの強さ支えた信頼と強い絆 “挑戦者の王者”

 一戦必勝で戦ってきた自信が、ヤクルトの原動力でもあった。それでも、高津監督はすぐに答えを出そうとはしなかったように思える。交差する指揮官の「勝ちたい」という思いと「萎縮したプレーだけはしてほしくない」という願い。だからこそ、言葉を発した。

 11月10日、CSファイナルS初戦。秋空の下、チームは結束した。その輪の中心にいたのが、表情を引き締めた高津監督だ。「僕たちは決して横綱ではない。どんな結果が出ても、それが自分の実力。しっかりと攻めた結果だと。絶対に受け身になってはいけない」。あくまでも“挑戦者の王者”だった。

 指揮官になって今年で2年目。昨季は最下位を経験し、今春のキャンプで真っ先に掲げたテーマは「けが人を出さずに完走する」ことだった。誰か一人でも欠けては戦えない。だからこそ、シーズン中から選手らの体調管理は徹底。万全な準備をした上で、節目のミーティングでは選手らの背中を押し続けた。

 監督に就任当初、高津監督はキーマンに自身を選んだ。その理由は、「選手全員に期待しているから」-。チームスワローズを支えるのは、信頼と強い絆。「日本一になるチャンスがあるのは2チームしかない。しっかりとつかみたいと思います」。20年ぶりの日本一奪還で、今季の物語を完結させる。(デイリースポーツ・松井美里)

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