【野球】ヤクルト・青木が侍最年少・村上に送る「エール三カ条」

 選ばれし24人の仲間入りを果たした。国を背負って戦う東京五輪、侍ジャパンの戦士たち。最年少で選ばれたヤクルトの村上宗隆も、その一人だ。「野球人生すべてをかけて挑みたい」。早くも自覚と覚悟が、芽生えた。

 世界一は日本の悲願でもある。村上も「金メダルは僕たちの使命」と言い切る。過去に夢破れた先輩たちの思いを背負う男がいれば、かつて経験した重圧を受け継いでいく男もいる。村上と自主トレを共にし、成長を見つめ続けた青木宣親だ。

 青木は2008年に北京五輪に出場。WBCに3度出場するなど、国際大会の経験豊富なベテランだ。当時を思い出し、「日本を背負ってプレーすることを感じている余裕はないんですけど」と笑って切り出すと、「大舞台で結果を出すことが自信になった」と続けた。だからこそ村上にも「暴れ回ってほしい」と願い、『エール三カ条』を送った。

 一、荷物を持て

 青木には北京五輪の記憶があった。「自国での開催なので、当時とは違うかも」と前置きをした上で、「北京はスタッフの数も少人数だった」と振り返った。だからこそ、「荷物を持ったりとか、若いんだから村上には率先してやってほしい」。限られた人数で戦う決戦の舞台。ささいなことでも、大きな「支え合い」となることの重要性を伝えた。

 二、守り勝て

 長打力が魅力の村上だが、稲葉監督も守備力の向上を高く評価。正三塁手は唯一の選出であることからも、村上への期待は大きいことがうかがえる。青木は「打席は4打席くらいしかない中で、守る回数は27回ある。わかっているとは思いますけど、守り勝つ必要がある」と説いた。

 三、若さを生かせ

 日本を背負って戦うプレッシャーや重圧がある。それでも青木は「怖いもの知らずでいけ」と背中を押す。21歳4カ月、最年少での選出だ。「まだ怖いものを知らない。失敗を恐れずに、果敢に攻めていってほしい」とシーズン同様の活躍を願った。

 青木と村上。二人には熱くて、厚い信頼関係がある。村上は言う。「僕も小さい頃、憧れていたプロ野球選手はかっこよかった。それに恥じないように、見ている子供たちに夢を与えたい」。見てろよ、野球少年。思いは託された。約束の戦いが始まる。悲願の金メダルを懸けた戦いが、間もなく始まる。(デイリースポーツ・松井美里)

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