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【スポーツ】白鵬よ、横綱の意地をみせ第二の貴乃花に 綱昇進に挑む照ノ富士の壁になれ

 白鵬よ、横綱の意地をみせ第二の貴乃花になってほしい。横綱昇進に挑む照ノ富士の高く厚い壁になれ!21場所ぶりに大関に返り咲いた照ノ富士(29)が夏場所で自身初の2場所連続、通算4回目の幕内最高優勝を飾った。

 横綱審議委員会(横審)が1958年1月に設けた横綱昇進の推薦条件は「大関で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績」である。となれば当然、名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンアリーナ)は横綱昇進がかかる。両膝に爆弾を抱えている照ノ富士にとっては厳しい15日間だろう。だが、幕下まで陥落しながら夢だった綱とりが現実となってきただけに、名古屋場所は初日から目が離せない。

 実はもう1人注目している力士がいる。3月に右膝を手術、年6場所制となった1958年以降では、横綱としてはワースト3位となる6場所連続休場中の白鵬(36)である。史上最多となる44回の優勝回数を誇るが大横綱だが、出場すれば進退がかかることになる。限界説もささやかれるが、白鵬には今こそ横綱として照ノ富士の前に“大きな壁”として立ちはだかってほしい。

 元横綱貴乃花がそうだった。貴乃花は2001年の夏場所で22度目の優勝を飾りながら、痛めた右膝の状態が回復せず7場所連続休場を余儀なくされた。横綱は何場所休場が続いても番付が落ちることはない。だが、7場所連続での全休は過去に例がない。

 では、なぜ貴乃花はここまで現役にこだわり続けていたのだろうか。当時、相撲関係者、力士たちにこんな話を聞いたことがある。「朝青龍関が横綱、大関を狙う地位になった。でも、横綱(貴乃花)には“あっさりとは昇進させない”という思いがあるのではないか。横綱として立ちふさがるという意地があるんだと思う」

 実際、長期休養明けの02年秋場所で貴乃花は当時、21歳の大関朝青龍と対戦。上手投げで土俵正面にたたきつけた。このときの朝青龍の悔しがりかたを覚えている大相撲ファンは多いだろう。「畜生」と叫びながら引き上げる姿が大相撲中継で放送されただけではない。取り組み後のインタビューで「ケガしていた足を蹴ればよかった」と話して、大騒動にもなった。

 貴乃花は結局、03年初場所の8日目限りで現役引退したが、朝青龍の前に最後まで立ちふさがった。結局、朝青龍は場所後に貴乃花と入れ替わる形で、年6場所制では最速となる所要25場所で第68代横綱に昇進した。だが、対貴乃花戦は2戦2敗と一度も勝てなかった。

 今の白鵬を擁護するつもりはない。だが、このままで終わってほしくない。ぜひ意地でも“大きな壁”となり、照ノ富士の前に立ちはだかってほしい。照ノ富士もそれを乗り越えて横綱になってこそ、さらに価値がある。=敬称略=(デイリースポーツ・今野良彦)

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