【野球】佐藤輝の甲子園1号はただの一発じゃない!プロ初、森下のカーブをスタンドへ

7回裏阪神2死一、二塁、中前へ適時打を放つ阪神・佐藤輝明=甲子園(撮影・立川洋一郎)
ヒーローインタビューを終えガッツポーズを見せる佐藤輝(左)と中野(撮影・山口登)
4回、甲子園初本塁打となる4号2ランを放ち、ダイヤモンドを回る佐藤輝(撮影・立川洋一郎)
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 阪神ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が14日・広島戦(甲子園)で森下から聖地初アーチとなる4号2ランを放ち、球場全体を騒然とさせた。バックスクリーンでのトラックマンデータでは飛距離125メートル、角度26度、打球速度168キロと表示された。

 何より森下を捉えたということが大きい。3月30日の直接対決では2打席連続空振り三振に倒れただけに、リベンジとも言える機会だった。0勝4敗と分が悪かった相手に土を付けることができた大きな一発で、聖地に詰めかけた虎党のハートをわしづかみにした。

 ただの甲子園1号ではない。プロ入り後、森下は公式戦で一度もカーブをスタンドに弾き返されたことはなかった中、かっ飛ばした一撃だ。昨季のデータを見ると森下の被本塁打は6。直球が4本、カットボールとチェンジアップが1本ずつ打たれており変化球を2本とも捉えたのは大山だった。

 ウイニングショットのカーブは昨季被打率・128とセ・リーグの打線を苦しめてきた1球だった。実際、佐藤輝は前回そのカーブにタイミングが合わず空振りしていたが「もう前の(イメージ)は消して、新しい感じでいきました」と頭を真っ白な状態にして打席に入り、右中間へと放物線を描いた。

 「狙っていなかった」と話すカーブを捉えたことで、森下も今後はさらに厳しい配球に変えてくるに違いない。適応能力の高さを発揮した佐藤輝だが「良いピッチャー」と森下のイメージは決して変わらない。

 緩急を使った右腕の投球術に佐藤輝もこれからどうアジャストしていくか。甲子園でのカーブ撃ちを自信に、難敵を何度も打ち砕す姿を見せたい。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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