【野球】現役時代マー君に好相性 ロッテ・井口監督の攻略策は?

 楽天に田中将大が帰ってきた。ヤンキース在籍7年で通算78勝。十分な実績を引っ提げ、8年ぶりに古巣に戻った。田中将の加入で楽天先発陣は12球団屈指ともいえる布陣をそろえる。パの他球団はマー君対策に取り組まなければ、優勝への道は開けないと必死に攻略策を練ることになる。

 田中将が移籍前、最後の13年当時、記者はロッテ担当。8年ぶりに担当することとなったが、24勝無敗で向かうところ敵なしだったマー君に当時の選手井口がよく打っていたのを思い出した。13年は11打数4安打、1本塁打。打率・364と相性がよかった。あれから8年、ロッテ・井口監督が選手にどんな策を伝授するのかが興味深くもっている。

 この年、無敗のマー君に初の黒星をつける寸前にまで追い込んだのが選手・井口だ。7月26日のKスタ宮城での楽天戦。幻の決勝ホームランを放っていた。その年、開幕から勝ち続けていた田中将の攻略について聞いたことがある。「失投のない投手ですけど、それでも少ない甘い球を逃さないことですよ」と話していた。日米通算2000安打へあと1本に迫っていた選手・井口が、田中将から逆転2ラン。マー君の連勝を止める記念すべきメモリアルアーチを放ったと思いきや、リリーフ陣が捕まり逆転負け。田中将の1敗は消えた。

 「甘い球を逃さない」。言葉どおり、初球、真ん中の直球を見逃さすにこん身の一撃を左中間に放り込む。その日、マー君は完投2失点も九回、味方のサヨナラ打で、勝利投手となったが、唯一の失投を逃さずに打った一振りに当時の記者席で見ていて、ただただ感心するだけだった。

 月日が8年過ぎ、監督としてマー君を迎える立場。キャンプ前日の代表インタビューで「また、イーグルスは強くなる」と笑うも「そういう選手と戦えるのは楽しみです」と決意を新たにした。

 昨年、優勝目前に迫りながら、惜しくも2位に終わった。先発、リリーフがそれなりにそろう中で、チーム打率は6位に苦しんだ。「あと1点というものを、深掘りしていこうと、全員で捕まえないといけない」。甘い球をミスショットし、ファウルしてはお話にならないとも聞こえる。井口ロッテが束になってマー君をどう捉えるか。パ・リーグは今年も面白くなりそうだ。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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