【野球】V逸目前の虎が意地の5連勝、即戦力ドラフトで来季へ準備着々

 崖っぷちの虎が最後の意地を見せている。負ければV逸が決まる24日・巨人戦(東京ドーム)でエース菅野を打ち崩すと、翌25日は秋山が完投勝利。東京ドームで今季初のカード勝ち越しを決めた。

 コロナ禍で一時離脱していた岩貞、岩崎、陽川、糸原、木浪らも1軍復帰し、27日からの中日3連戦は甲子園で3連勝。29日は大野の連続無失点イニングを止め、今季2度目の5連勝で貯金は今季最多の5。10月13日以来の2位を奪い返した。

 矢野監督就任3年目となる来季へ向けて、動きは活発だ。すでに今季限りでの現役引退を発表している藤川に続いて、福留、能見、上本の退団も明らかになった。助っ人ではボーア、ガルシアが2軍降格となり、ケガから1軍復帰したマルテ、エドワーズが必死のアピールを続けている。

 26日のドラフト会議でもV奪回への本気度が見えた。阪神は育成を含めて、大量9人を指名し、ドラフト1位は4球団競合の末、近大のスラッガー佐藤輝の交渉権を獲得。会心の“矢野ガッツ”からチームや球団の雰囲気も変わった印象だ。

 ドラフト会議後、谷本球団本部長は「今年は即戦力重視」と明かし、「1軍で活躍できるであろうという即戦力の投手をとれた。内野手、捕手というところも非常に大事なポジション。ほぼ想定通りとれたので良かった」とうなずいた。矢野監督も「かなり100点に近い」。指名選手の特徴をスラスラ述べる姿でも驚かせた。若いチームへの刺激にもなっているはずだ。

 2位死守を目指すチームは広島、中日に続いて、DeNA、ヤクルト戦の勝ち越しがかかる。矢野監督は「順位は最後には決まる。僕らにできることは明日どうやって勝つか、全員でどうやって戦うか。それはしっかりやります」と言う。全てが来季へとつながっている。激動のシーズンは残り9試合だ。(デイリースポーツ 杉原史恭)

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