【野球】巨人 育成12人獲得「全員にチャンス」と語る原監督の狙い

 巨人が26日のドラフト会議で12球団最多となる12人の育成選手を指名した。現在、21人ほどの育成選手がいるが、今オフに多くの選手に戦力外通告したとしても来季も2、3軍合わせファームは大所帯となり、熱い競争が今後も繰り広げられることになる。

 リーグ連覇目前の巨人。3軍制の意義の深さが今の強みなのだろう。今年もそうだが、ジャイアンツ球場の3軍選手だけの練習風景を眺めても大人数で、育成外国人選手が多くいたりと日々、活気がある。ドラフト会議後、大塚球団副代表は「血の入れ替えは必要」と話した。

 結果がでなければ、次なるステップを模索することになるが、チャンスをもらった3軍選手は、支配下登録という夢を目指し、なんとかはい上がってやろうというエネルギーが生まれて、熱いサバイバル競争になる。

 遠い目標と思わせないところにもグラウンドが熱気に沸き返る。近年も3軍選手が支配下選手を勝ち取り、1軍で活躍する選手も多くいる。18年に育成ドラフト1位で入団した山下航汰は昨年、支配下を勝ち取り、開幕前はケガで戦列を離れるまで1軍の1塁のレギュラー候補最右翼だった。16年の育成ドラフト5位で入団した松原聖弥が今や不動の2番に定着しつつある。

 原監督は今年の春季キャンプ前日「全員にチャンスがある」と言った。そして同じ宮崎総合運動公園内で開催した春季キャンプ。2、3軍もくまなく視察し、鋭く目を光らせていたのを思い出す。トップチームの監督が絶えず動向を気に懸けているから、やる気がみなぎっていたのだ。

 チーム内競争の激化が、血の循環をよくしている巨人。3軍からの突き上げが1軍、2軍を刺激する。ピラミッド型の競争原理が働くからこそ、1軍選手もレギュラーにあぐらをかいて、安心している選手はいない。チームは活気づく。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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