【野球】首位攻防戦で際立った存在感 欠かせないロッテ・鳥谷の経験値

 昨季限りで阪神を退団し、今季からロッテに新加入した鳥谷敬内野手(39)。現状はベンチスタートがほとんどの“スーパーサブ”ではあるが、重要な試合で存在感が際立っている。

 首位攻防戦となった18日からのソフトバンク6連戦。“足”に加え“判断力”と“経験値”で勝利に貢献したのが20日の同戦だった。同点の延長十回に代走で出場した鳥谷は、相手の暴投で二塁から激走し、相手のタッチもかいくぐって本塁にヘッドスライディング。劇的なサヨナラ勝ちの立役者の一人となった。レジェンドは「ベストを尽くした結果が勝利につながって良かったです」と喜びを表現した。

 23日のソフトバンク戦でも“足技”を披露した。4点を追う九回無死一塁で代打として登場し、守護神・森から四球で出塁した。続く福田秀の右飛でタッチアップして二進し二、三塁の好機を演出した。さらに中村奨の中前打で二塁から激走してヘッドスライディングし、2点目のホームを踏んだ。敗れはしたがロッテの意地が凝縮されたような試合で、鳥谷も勝利への執念を見せた。

 鳥谷がハッスルプレーを見せると、ベンチもナインも沸き上がり、モチベーションも上がると感じる。鳥谷が7月18日・日本ハム戦で移籍後初安打をマークした際、井口監督は「ベンチが大盛り上がりでした」と明かしていた。チーム最年長が奮闘しているということもあるだろう。ただ、それだけではない。

 例えばビジターの試合ならば、鳥谷は誰よりも早く球場のグラウンドに足を踏み入れ、入念なストレッチを行うなど準備の抜かりが全くない。同僚たちは、レジェンドのそんな姿を知っているからこそリスペクトし、活躍すれば盛り上がるのだと思う。

 首位争いに加わっている今季のロッテで鳥谷も重要な“ピース”となっている。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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