【野球】巨人ドラ1・鍬原拓也 “新化”求めファームで奮闘中

 巨人・鍬原拓也投手(22)が、“新化”を求めている。胸に抱くのは「勝てる投手になりたい」、「長くプロ野球選手として活躍したい」という思い。シーズンを通して1軍に定着するため、確かな光を探し続けている。

 大きな出来事があった。今季から解禁された2段モーションへの着手だ。夏場に入ってから持ち味である直球の質が落ちていたことから、「質を高めたい」との意識を持って練習を始めた。シャドーピッチングやキャッチボールをしていた時、いつの間にか2段モーションのようなフォームになっていることに気づく。その時、投球フォームの見直しを共に行ってきた小谷正勝2軍投手コーチから「自分で考えてやったのか。そっちのフォームの方が良い」と太鼓判を押され、8月後半にはフォームを完成させた。

 しかし、その直後に左脇腹痛を発症したため、試合ではまだ十分には確かめられていないのが現状だ。現在は驚異的な回復ぶりを見せ、ブルペンでの投球も行っている。「まだ打者を相手に投げることがほとんどできていないので、ここからが課題だと思います」と次なるステップへ向け、やる気に満ちあふれていた。

 もう一つ、変化したことがある。それはプロ入り時から続けている日々の気づきや選手、コーチからの意見を記してきたノートだ。2冊目に突入してからは、10年分の記載を見返すことができる「10年日記」に変更した。親しい知人からプレゼントされた右腕は「辞書みたいな分厚さなんですよね」と話す。「長くプロ野球選手としてやりたいですし、何年前の今日の日はどんなことをしていたのか、考えていたのかを比べることができるのは絶対にプラスになりますから」。以前から、長く活躍できる選手になるために練習に取り組んでいるという。その思いがより顕在化された瞬間だった。

 プロ1年目。確かな光をつかむために模索する日々は続く。かつて掲げた「200勝」という大きな目標へ一歩ずつ近づくために、一皮剥けて栄光のマウンドへ帰ってくる。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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