【スポーツ】イニエスタ、トーレスに負けん!J2徳島の新加入FWバラルに注目

 J1神戸にイニエスタ、鳥栖にフェルナンドトーレスが電撃加入して盛り上がりを見せるJリーグ。この2人ほどの知名度はないものの、J2にも実績十分のスペイン人選手がやってきた。徳島のFWバラル(35)だ。

 その実力を見せつけたのが8月18日の第29節・山形戦。バラルは前半32分にゴール正面から豪快にFK弾を突き刺すと、5分後には自らが得たPKを冷静に決めて2点目をゲット。同45分、48分にもネットを揺らし、クラブ史上初の1試合4ゴールを記録した。8月4日・水戸戦でのJデビューから3戦目。ホームのサポーターを熱狂させたストライカーは「日本に来たばかりで4ゴールも決められて、とても自信になった」と振り返る。

 バラルはレアル・マドリードの下部組織出身。スポルディング・デ・ヒホンやレバンテなどリーガエスパニョーラ1部で活躍し、2桁得点を2度達成している。2部のカディスでプレーした昨シーズン後、同じスペイン出身である徳島のリカルド・ロドリゲス監督から熱烈なオファーを受けて移籍を決意した。

 「スペインの他のクラブにも興味があったけど、リカルドと直接会って話をして決めた。日本で新しい経験をしたいと思ったんだ」

 この夏、徳島には、2016年に広島でJ1得点王に輝いた元ナイジェリア代表のFWピーター・ウタカ(34)も新加入した。春先から波に乗れず、一時17位まで順位を下げたチームは補強に成功。7、8月の計10試合で7勝1分け2敗と巻き返して8位まで急浮上し、J1昇格プレーオフ進出(6位以内)が視界に入ってきた。

 ロドリゲス監督が「スペイン南部出身らしい、陽気な男」と評するバラルは、その持ち前の明るさも武器に徳島での生活を順調に進めている。「日本の暑さにも慣れたよ」と話し、ある日の練習後にはチームメートと一緒に目隠しをして「スイカ割り」に挑戦する姿も見られた。8月下旬にはスペインから夏休みを利用して家族が来日。オフの日に10歳の長女と7歳の長男を連れ、「神戸の水族館や大阪のユニバーサルスタジオにも行ってきた」と笑う。

 ウタカと形成する2トップの迫力は、J2屈指と言っていいだろう。時を同じくして日本に移籍したイニエスタとトーレスとは、スペイン時代に何度も対戦した。「プレーオフ圏内に入るという目標を第一に達成したい。そしてJ1に上がって、2人とまた対戦したいね」。昇格争いが激しさを増すリーグ終盤戦、徳島の“救世主”として期待がかかるスペイン人ストライカーに注目だ。(デイリースポーツ・浜村博文)

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