【スポーツ】次はラグビー日本代表 1年後のW杯へ高まる期待感

 W杯での熱戦で、サッカー日本代表が盛り上がっている。その一方で、1年後にW杯日本大会を控えているラグビー日本代表は、6月に国内でテストマッチ3試合を開催。こちらも存分の期待感を示した。

 世界ランキング11位の日本代表は、6月9、16日に同14位のイタリア代表と、23日に同12位のジョージア代表とテストマッチに臨んだ。結果はイタリアとの初戦は34-17のダブルスコアで圧勝。2戦目は22-25で敗れた。ジョージア戦は28-0の完封勝利で締めくくった。

 代表3連戦を総括した日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC=48)は「今回の6月のシリーズは大変いいものになった」と満足そうに振り返り、「イタリアとの2戦目から学ぶことは多かったと思います」と振り返った。収穫に上げたのは勝った2試合より、敗れた1試合だった。

 初戦で敗れていたイタリアは、2戦目は試合前の国歌斉唱から、すでに気合十分。フィジカルを前面に出す戦いで序盤から得点を重ねた。日本は前半を3-12で折り返し、後半5分には3-19とこの試合最大の16点差をつけられた。その後2トライなどで17-19と2点差まで追い上げたが、最後はミスを重ねて22-25で試合を終えた。

 ジョセフHCは「2戦目のイタリアはわれわれにプレッシャーをかけてきた、プレッシャーにどう相対していくのかをイタリア戦のあとの1週間でいろいろと修正して組み立てることができたことで迎え入れることができたジョージア戦だと思う」と話した。

 W杯本番も連戦の中で結果を求められる。露呈した弱点を、次戦までに修正する能力は必要不可欠だ。「ジョージアは言わずと知れたフィジカルなチームでとスクラム、モールDFというところでわれわれがどうベストな戦い方ができるかということを、1週間で学ぶことができた」と繰り返した。

 そして、W杯本番に向けての課題を挙げる。「われわれは他のチームの選手と比べて体が大きくないし、昔から決してフィジカルなサイドではない」と相手国と比べて、体格面で日本が劣る変えようのない事実。対フィジカルは永遠のテーマでもある。それに対して「どんなスキルを発揮すればいいのかということを、秋に向けてやっていきたい」と克服を目指す。濃密な“1週間”で得たもの。そのレベルをさらに上げていく作業を重ねていく思いだ。

 来年のW杯1次リーグは5チームで争い、上位2チームが8チームによる決勝トーナメントに進出する。日本は世界ランキング2位のアイルランド、同7位のスコットランドと同組。目標とする初の決勝トーナメント進出、初の8強入りには、どちらかを倒す必要がある。

 ジョージア戦を終えて、ジョセフHCは「W杯に向けてチームのキャラクターが確立してきたところが見られた」と1つの手応えを口にした。11月には同1位のニュージーランド戦、同4位のイングランド戦を行う。6月に得た経験を糧としてさらに飛躍して臨む世界トップとの2連戦。それが、1年後の目標達成への道しるべとなる。(デイリースポーツ・鈴木創太)

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