【野球】阪神ロサリオ、2軍生活で取り組む打撃改革 逆方向への意識とタイミング

 変化があった。阪神のウィリン・ロサリオ内野手(29)の打撃だ。甲子園で行われた15日のウエスタン・中日戦。「4番・一塁」で出場し、4打数2安打をマーク。安打はどちらも右前打で、凡退した打席は右飛と遊ゴロ。明らかに中堅から右方向を狙ったスイングだった。

 矢野2軍監督は試合後、「こっち(2軍)に来てからはずっと、そういう風にやっていこうと話をしている」と説明した。開幕4番を任されながら、変化球への対応に苦戦。6月3日に出場選手登録を抹消された。信頼回復へ、逆方向へのバッティングに光を見いだそうとしている。

 その理由は2つあると浜中2軍打撃コーチは言う。1つ目は「インサイドアウトが自然とできる」。バットが外回りせず、最短距離でボールを捉えるスイングの意識付けに右狙いは有効だ。ロサリオ本人も、現在はインサイドアウトにこだわって打撃練習を行っている。

 2つ目は「安打が出やすい」ということ。逆方向に意識を置くことによって、球を長く見られる。変化球にも対応しやすくなり、ミートポイントが広がる。ロサリオは14日の試合後、「フォームどうこうじゃなく、結果を求めてやっているので」と危機感をあらわにしていた。結果を積み重ね、1日でも早く1軍に戻るという意気込みが伝わってきた。

 変化はもう一つ。左足の動きだ。降格前は左かかとを一定のリズムで上げ下げし、タイミングを計っていたが、そのリズムが小刻みになっていた。「(2軍落ち直前の)西武戦では足が全く動いてなかった。落ちてきてから、一番最初に『固くなってしまっている。動きはないとあかんよ』ということは言った」と浜中2軍打撃コーチ。その助言を基に、自ら間の取り方を試行錯誤しているのかもしれない。

 期待を裏切ったのは間違いないが、ダメ助っ人と決めつけるにはまだ早い。早期1軍復帰へ、必死にアピールを続けていく。(デイリースポーツ・山本航己)

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