【スポーツ】代表落選、三原舞依の新たな一歩 じっくり努力すればかなう

 フィギュアスケートの全日本選手権が昨年末行われ、女子は平昌五輪代表に宮原知子(19)=関大=と坂本花織(17)=シスメックス=が選ばれた。

 昨季、宮原が左股関節疲労骨折で戦線を離れている間、日本女子をけん引した三原舞依(18)=シスメックス=は、フリーで140点越えの演技を見せて万感の涙を流したものの、SP7位の出遅れが響き、5位で全日本選手権を終えた。同じ中野園子コーチに指導を受ける坂本には「おめでとう。一緒に練習してきた仲間が五輪に出られてうれしい」と声を掛け、坂本の代表入りを喜んだという。

 平昌五輪本番の会場である江陵アイスアリーナで行われた昨年2月の四大陸選手権を制し、「来年五輪が開催されるんだなって思って滑った」と話していた三原。あくまで個人的な意見になるが、シーズン開幕前の夏、三原の代表入りは固いと思っていた。今季初戦となったげんさんサマーカップ(8月、大津市)でいきなりパーフェクトな演技を見せるなど、安定感は抜群。当時は宮原の回復具合も不透明だっただけに、2枠の代表権は、三原と、もう1人は誰か…というような思いも正直あった。

 五輪が「今シーズン1番の目標」と言い、またあのリンクに戻ると誓って1年間努力を重ねてきただけに、悔しさもひとしおだろう。だが、三原は2連覇のかかる四大陸選手権(24日開幕、台北)へ向けて「今季の集大成。自分が目指す演技ができるように。来季につながる演技ができたら」と、努めて前向きに意気込みを語ってくれた。

 正月は、神戸・須磨浦公園の高台に登り、初日の出を眺めたという。「新鮮で、2018年が始まるなって思いました。しっかり写真に収めました。1年笑顔で過ごせたら」。雲の切れ間からさんさんと輝く太陽の光を見て、「あの光のように、たくさんの人に感動してもらえるような演技ができるスケーターになれるように」。そう誓った。

 四大陸選手権は五輪前最後の国際大会だけに、代表勢は最終調整の場として臨むだろう。だが、三原にとっては22年北京五輪へ向けた新たな一歩だ。初詣でで引いたおみくじは「小吉」。しかし、内容は「なくし物は、すぐには見つからないけどよく探せば見つかる。願い事は、じっくり努力すればかなう、みたいな感じ」だったという。じっくり努力すればかなう-。そう信じて進む三原の確かな一歩を、見守りたいと思う。(デイリースポーツ・國島紗希)

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