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【競馬】沖縄で競馬人口が増加!? うわさの真相を取材した

ラッキーライラック(中央)が無敗女王に輝いた10日の阪神JF。香港G1も発売されていたが、売り上げは前年を上回った
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 先日、知り合いから、「沖縄で競馬をやる人が増えているよ」という話を聞いた。ここ数年、行く機会は減ったものの、沖縄へは昔はよく遊びに行った。その時は競馬の匂いはまったくしなかった。沖縄での娯楽といえばパチンコ、パチスロ。特にスロットは“沖スロ”と呼ばれるものが存在するぐらい。競馬に対する興味は薄かったように思う。

 では実際に沖縄の競馬人口は増えているのだろうか。そんな疑問を抱えているところに、大井競馬場で琉球新報社の社杯「琉球新報盃」が行われるという情報をキャッチ。記者が知る限り、沖縄の新聞社が競馬レースの冠になるのは初だと思う。これは話を聞くチャンスだと思い、レース開催がされた11月15日に大井競馬場へ向かった。競馬場の一角では“沖縄フェス”も行われており、沖縄ならではのグルメやお土産を販売。広いスペースではないものの、そこだけ南国ムードが漂う空間になっていた。

 話をうかがったのは琉球新報社の東京支社長・宜保靖氏と広告部副部長待遇・喜屋武淳平氏。沖縄の競馬人口について、宜保氏は「増えていると思いますね。ゆうちょ銀行がJRAのPAT指定銀行に加わってから変わったように思います」と分析する。15年12月にJRA電話投票サービス「即PAT」の指定銀行にゆうちょ銀行が追加され、これに伴い沖縄でもPAT会員が増加傾向にあるようだ。大井競馬場での社杯、イベント開催も、そうした風潮が影響している。

 喜屋武氏は「今はネットで馬券が買える時代ですし、以前から競馬場で沖縄のイベントをやりたいと思っていました。そこで動いたところ、大井さんが承諾してくださったので、このような運びとなりました。やって良かったと思っています」と開催経緯を語りつつ、成功したことで安堵(あんど)の表情を浮かべていた。

 宜保氏も「やる前は不安もありましたが、沖縄県人会など多くの方々の応援が励みになりました。これをきっかけに、沖縄と競馬の関係性が深くなってほしいと思っています」としみじみと語る。はっきりとは言えないものの、沖縄の競馬人口は増えているようで、競馬というギャンブルが浸透しつつある。これで当初の疑問は解決。ただ、話を聞いて思ったことがある。今後の競馬のあり方だ。

 これは記者の個人的な見解が含まれているが、“競馬不毛の地”という場所は存在する。沖縄はそのひとつだった。ただ、時代の流れとともに、ファンの競馬への接し方は変わってきた。今はインターネットが発達したことにより、競馬場やウインズが近くになくても、競馬を楽しめる環境にあるからだ。だからといって、すぐに何かをやるべきとは言わない。今回の沖縄の件にしても、競馬人口の全体からすると、増加した数としては微々たるものだろう。現状では無視してもいいくらいだ。ただ、こうした小さな動きが、後に大きな波になる可能性は十分にある。

 JRAはありとあらゆる角度から競馬のPR活動に努め、ギャンブル色が強かった競馬のイメージアップに成功。数年前は若者をターゲットにし、現在は“UMAJO”と銘打って、女性ファンの拡大を図っている。また、今回、沖縄を取り上げた大井競馬場も、いち早くナイター競馬を実施し、競馬の新たな一面を引き出した。それだけ、競馬に魅力があり、施工者にもそのようなことを成し遂げる力がある。

 競馬不毛の地での普及活動。ウインズを建設するなど、大がかりのものは必要ない。お金をかけなくても今の時代に合ったやり方ではある。新たな試みとしてチャレンジしてもいいのではないのか。そう思った次第である。(デイリースポーツ・小林正明)

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