【野球】捕手再挑戦の阪神・原口、正捕手獲得への課題は… 秋季キャンプで奮闘

 強い気持ちを胸に抱いて、南国・土佐で汗と泥にまみれている。阪神・原口文仁捕手(25)が正捕手獲得を目指して、高知県安芸市で行われている秋季キャンプで奮闘を続けている。ただ、約9カ月のブランクは大きい。確かな自信をつかむには、もう少し時間が必要だ。

 今季は捕手登録でありながら、試合では主に一塁を守った。もちろん、練習でのシートノックや、2軍戦でも守備位置は一塁。捕手としての練習機会は、皆無に等しいシーズンだった。

 もちろん、長年捕手としてプレーしてきた経験があり、全くもって話にならないというレベルではないが、克服すべき課題は山積みだ。定位置奪取を実現させるためには、キャッチングの勘も取り戻さなければならない。秋季キャンプではほぼ毎日のように、打撃マシン相手に捕球練習に取り組む原口の姿がある。投手の信頼を一から得るために、死にものぐるいで居残り練習に励んでいる。

 そして最重要課題はスローイングだ。2014年のフェニックス・リーグで右肩を負傷。かつて二塁への送球タイムが2秒を切っていた強肩は失われた。キャンプでの練習を見ていると、ライバルである梅野、坂本とは大きな差がある。

 送球に勢いはなく、コントロールもまばら。守備練習中の原口は、明らかに精彩を欠いている。今秋キャンプでは実戦の機会も用意されており、そこで盗塁を阻止できれば自信もつくものかと思いきや、「1回刺したくらいじゃ自信なんて得られませんよ」と原口。こつこつと時間をかけて取り戻すしかない。

 2016年に107試合に出場。打率・299、11本塁打を記録したように、捕手としての打撃力は申し分ない。今年の秋季キャンプで好感触をつかみ、そして来年の春季キャンプで守備力をアピールできれば…。その時初めて「捕手・原口」の復活が現実味を帯びる。(デイリースポーツ・山本航己)

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