【野球】楽天 天敵・菊池攻略のキーマンは打者ではなく則本 今年初のエース対決

 レギュラーシーズンを3位で終え、4年ぶりにAクラス入りした楽天。逆転日本一を目指し、14日から2位西武とのCSファーストSに臨む。第1戦では今季8戦8敗の菊池雄星投手(26)との対戦が予想される。天敵をいかに攻略するか。そのキーマンは打者ではなく、第1戦で今年初めて菊池と投げ合う則本昂大投手(26)となりそうだ。

 菊池には単に8つの勝ち星を献上しただけでなく、その内容もほぼ完璧に抑えられた。8試合で対戦防御率0・82に抑えられ、完封を2度許した。計9得点しか奪えず、計81三振。1試合平均で2桁三振を喫していたことになる。

 池山チーフコーチは「右打者があまりに歯が立たなさすぎた。右の率が悪すぎたね」と話す。本来なら左腕と分が良いはずの右打者だが、嶋は「厄介なのは膝元のスライダー。それに意識がいきすぎて、手が出なかったりする。どの右バッターもそれがほとんど」と振り返った。

 それでも、3日の西武戦ではウィーラーが、内角球への対応としてホームベースより離れて打席に立つなどし、菊池から左前打をマーク。さらに2四球を選ぶなど、攻略の糸口は見えた。一定の手応えは得ながらも、池山コーチは「いずれにせよ、僅差に持ち込むこと」と青写真を描く。大量得点は望めない。「接戦になるためには、どう点を取るかも課題のひとつだけど、どう抑えるかもテーマ。今年初めて、則本-菊池のエース対決になるからね」と話した。

 今季の楽天は、確実にチームの勝利を計算する策として、エース同士の投げ合いをあえて回避してきた。則本と菊池は今回のCSが今年初の対戦となる。池山コーチは「エース対決がどう転ぶか。これがひとつのカギ」と期待を込めた。

 最多勝の菊池にわずか1勝及ばなかったが、15勝を挙げ、222奪三振で奪三振王に輝いた則本。2日の西武戦では6回1失点、10奪三振でねじ伏せ、勝利をもぎ取った。「シーズンと短期決戦は違う。向こう(菊池)もプレッシャーが掛かるだろうし」と池山コーチ。菊池叩かずして、下克上はなし得ない。攻略のカギは、エース右腕が握っている。(デイリースポーツ・福岡香奈)

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