【競馬】ノーザンファーム 2歳の目玉は母が北米G1馬のディープ産駒

 毎年、デイリースポーツが発刊している「POG虎の巻」が今年も店頭に並んだ。記者は牧場関係者、一口クラブの取材を担当。現時点で来年のダービー馬を当てるのは非常に難しい作業だが、だからこそ面白い。紙面では自身の推奨馬を挙げるスペースがなかったため、この場で簡単に触れてみたい。

 今年の皐月賞をアルアインでV。生産界で“1強”の立場を不動のモノと感すらあるノーザンファームは、現2歳世代も強力ラインナップだ。なかでも目についたのはオブセッション(牡)。父ディープインパクトに母は北米G1ウイナーという血統馬で、500キロを超える雄大な馬体。焦らずじっくりと育てていく方針だという。決して早期デビュー組ではないが、クラシック路線にはしっかりと乗ってくるだろう。定年まで残りわずかとなった美浦の名門・藤沢和雄厩舎。無論、今年のレイデオロとサトノアレスもダービー有力候補だが、来年もチャンスは十分とみていい。

 首差で皐月賞奪取を逃したペルシアンナイト。同馬が所属するG1レーシングは、今後の飛躍が期待される社台系の一口クラブである。現2歳世代では何と言ってもタンタフエルサ(牡)の注目度が抜群。優秀な母系に父ディープインパクトを配合し、オーナーサイドの評価も極めて高い。管理する美浦・国枝栄師は馬名を聞いた際、「これで勝ち星がフエルサ」と言ったとか言わないとか…。ちなみにフエルサの意味は力強さ(スペイン語)。当たり前ではあるが、日本語の“増えるさ”ではない。

 この2頭が現時点でのドラフト1位候補。頭の片隅にでも入れてもらえれば幸いだ。今後、多数発刊されるであろうPOG関連の本を熟読しつつ、ファンの方々もじっくりとドラフト戦略を立ててほしい。(デイリースポーツ・豊島俊介)

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