【ライフ】お手軽本格ツアー!名門ホテルのゲストアクティビティ

見る角度によってさまざまな変化が楽しめるPixCell-Biwa(Mica)
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 もうホテルは、ただ泊まる場所ではない?「泊まれる本屋」をコンセプトにした宿泊施設や、ロボットが接客をしてくれるユニークなものまで、何かといま話題のホテル業界。日本屈指の観光地・京都に2014年2月開業のザ・リッツ・カールトン京都(京都市中京区)にも、実は一味違った楽しみ方があることをご存じだろうか。オープン当初から「体感京都」と銘打ち、宿泊者に向けてパック・ツアー顔負けのアクティビティが開催されている。その数、なんと20種類以上。泊まるだけじゃもったいない!ホテルでも観光を満喫したい、欲張りな旅行好きには必見のサービスだ。

 今回「体感」させていただいたのは「アートツアー」。ホテル内には約400種類もの美術作品が所蔵されている。これらの一部をスタッフの解説付きでめぐるというアクティビティだ。

 京都のホテルということで「源氏物語」をイメージした作品が館内の随所に散りばめられている。手掛けたのは、多くが京都にゆかりのある、国内外で活躍するアーティストたち。街に繰り出さずとも「体感京都」を楽しめる。

 中でも目を引くのが、エントランスに置かれている名和晃平さんのPixCell-Biwa(Mica)。琵琶をモチーフにした作品で、ガラスビーズがあしらわれており、何とも美しい。ツアーに参加していない宿泊客も、思わず立ち止まって眺めていたほど。時間帯や天候、見る角度で違った色合いに変化する仕掛けは、アートファンならずとも見入ってしまう。

 案内役のスタッフの解説も本格的だ。アーティストたちと実際に面談し、作品への思いを踏まえてガイドしている。「絵画の中に描かれている“隠れ光源氏”はどこ?」「作品に使われている変わった素材は?」といったクイズ形式も時折はさまれて、飽きずに回れるのもうれしい。気分は美術館をめぐったかのようだ。

 ゲストアクティビティは他にもバラエティ豊富なラインナップ。ホテルのレストランのシェフやソムリエが講師役を務める「寿司クッキング」や「日本酒テイスティング」は、食通にうってつけ。「ミニチュア日本庭園」や「和傘作り」は、自分だけのオリジナルな京都土産になりそう。さらには「ハイキング」や「嵐山紀行」など、アウトドア派の願いもかなえられる充実ぶりだ。

 「泊まってくださった方に、何か特別な思い出をつくっていただきたい」と、PR・マーケティングマネージャーの山集杏里さん。そのおもてなしの心は、気軽に参加できるという点にも表れている。アクティビティの多くがほぼ毎日開催可能で、宿泊客のリクエストに応じてスケジュールを組めるものもある。いずれも参加希望日の前日午後6時までに申し込めばOKで、面倒な手続きもない。長期宿泊客の中には4種類のアクティビティに参加した“強者”もいたとか。このお手軽さも人気の理由だろう。

 ゲストアクティビティ専任のチームを組んでスタッフが対応しており、新たな企画の構想にも余念がない。ちなみに、ホテル一押しのアクティビティは「ランニング京都」。山集さんも「早朝に走れば、少し違った雰囲気の京都の街並みが楽しめます。うちのスイス人総支配人が案内してくれますよ」と太鼓判を押す。ホテルの総支配人(しかもスイス人!)とランニングなんて、“特別な思い出”になりそうだ。(デイリースポーツ・佐藤敬久)

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