【野球】東大より評価高い名門大出身の秀才右腕の正体は…

 「Good morning!」とあいさつをすると「オハヨウゴザイマス」と笑顔で返してくれる。メジャー通算30勝、ヤクルトの新外国人、ロス・オーレンドルフ投手(34)=前レッズ=は誠実という言葉がよく似合う。

 米のプリンストン大学を卒業したインテリ右腕。イギリスの教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」が発表した2016-17年の世界大学ランキングでは11位に入るほどの名門校。日本の東京大学は34位であることから、いかに秀才かがわかる。

 耳に聞く言葉は、すぐにインプットされる。例えば、練習が終わると投手コーチとその日の調子や内容を話す。日々行われるこの会話で「練習後」という言葉を覚えた。他にも遠征、休み、お疲れさまでしたなど、日を増すごとに語彙(ごい)力を高めていっている。

 「通訳さんは、良い先生」。日本の地に順応するべく、積極的に日本語講座を“受講”。「過ごしやすい環境を作ってくれるチームメートにも、敬意を持って接したい」。仲間への尊敬の思いがあるからこそ、野球同様、真面目に取り組む姿勢を貫く。

 3月19日、神宮球場での阪神戦に先発し、6回3失点。糸井に3ランを浴びるも、5三振を奪った。初めての本拠地に「日本式の応援が楽しかった。ファンの雰囲気が良かった」。浦添キャンプ中もファンから声をかけられると紳士な対応。「サインを求められたらしたい」というようにいつも長蛇の列ができていた。

 家族思いでもある。1月23日に第1子となる長女のリビーちゃんが誕生。3月中に夫人と義理の両親とともに来日する。「妻、娘」と満面の笑みを浮かべながら覚えた単語を披露。初来日で「彼らが好きなものを食べさせてあげたい」と久々の再会を心待ちにしている。

 春には楽しみもある。「桜が見たい。とても興味がある」。間もなく球春到来。日本球界1年生右腕のベースボールライフが始まる。(デイリースポーツ・疋田有佳里)

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