オリVへ導くはず…のエース・金子は今

 投打とも最悪の状態を脱したかに見えるオリックス。開幕から6カード連続負け越しから5連勝に転じた。しかし、いまだに主力の故障者は復帰しておらず、エースと4番がいない状態は続いている。

 右膝の故障を抱えるブランコは打撃練習を再開。岸田、平野佳の救援コンビはウエスタン・リーグでの登板を経て近日中にも1軍に復帰する可能性はある。

 そんな中、もっとも心配なのがエース・金子千尋投手の状態。現在は2軍でリハビリ、キャッチボールなどをこなす毎日だ。

 昨年11月29日に右肘の骨棘除去手術を受けてから5カ月。当初は「以前(2011年2月)に受けた手術と同じ症状なので、心配していない」と話していた。

 春季キャンプ中盤の2月17日には、早々とブルペン投球を開始。関係者をひと安心させたが、開幕投手に期待されていた3月下旬、再びリハビリ生活に入った。

 チームも最悪の事態に備えてはいただろう。しかし、開幕直前に先発ローテーションを組み替えざるを得なかった負担は計り知れない。

 それから1カ月。高山投手1軍投手コーチは金子の復帰について「未知数。ブルペンの回数も増えてこないので、まだ読めない」と話している。

 リハビリのリポートを逐一、把握している球団関係者も「金子については、本人の感覚が優先。『もう大丈夫です』と言ってくるまでは、こちらではなんともしにくい」と、判断をつけかねている。

 金子が前回、右肘骨棘除去手術を受けた11年も、開幕には間に合っていない。公式戦最初の登板は6月5日の阪神戦。6回3失点で初勝利を挙げた。このシーズンは10勝4敗で、4季連続2桁勝利を挙げている。

 昨季沢村賞投手の存在は、優勝を狙うチームに不可欠だったはず。いったい、金子はどの局面で1軍に戻ってくるのだろうか。

(デイリースポーツ・中野裕美子)

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