オリ、人気面でも“Aクラス”狙う

 このオフ、12球団で最も「変化」に取り組んだのはオリックスではないか。昨季は2位へ急上昇。ソフトバンクに2厘差で優勝を逃した悔しさをバネに、優勝への執念はどこにも負けていない。中島裕之、小谷野栄一内野手をFAで獲得、球団史上最高の補強を重ねた。

 戦力は12球団でもトップを狙えるところに来た。さらに今季は、人気面でも“Aクラス”を目指そうと必死になっている。

 これまではお世辞にも、知名度が高いチームとはいえなかった。一般的な知名度では、昨季首位打者を取った糸井嘉男外野手やエース・金子千尋投手が全国区というくらいだろう。

 2年連続最優秀中継ぎの佐藤達也投手にいたっては、「(地元の)新神戸駅でも、誰にも気付かれない。阪神の選手がファンに囲まれているところを横目に、僕は素通りしていました」と“地味さ”を逆アピールするほどだ。

 しかし今季は、球団もファン拡大へ新たな手を打つ。西名社長は昨年末「最近は女性のファンが増えている。球場を大幅に改装、女子トイレをきれいにしてシートもよくする。メーカーと協力して女性ファン用のグッズも考えている。遅ればせながら、頑張っていきます」と決意を示した。まずは、日本の消費を動かしていると言われる女性をターゲットに、ファン拡大を目指す。

 また、近鉄時代の2001年に「代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打」で球史に名を刻んだ北川博敏氏を、2軍打撃コーチから事業本部企画事業部プロジェクトマネジャーへ配置転換。元人気選手の露出を増やすことで、老若男女の人気を集めようとしている。

 今月、大阪消防出初め式に参加した安達了一内野手は「今オフは、テレビ出演のオファーがなかった。シーズンで優勝して、次のオフにはテレビ出演で引っ張りだこになりたい。ファンにキャーキャーと言われたい」と意欲を燃やしている。ファンあってのプロ野球。人気を背負ってプレーするのは、選手なら誰もが夢見ることだ。

 今季のキャッチフレーズは「輝氣(かがやき)2015輝こう、一緒に。」と発表された。実力、人気ともに12球団で最も輝くチームを目指す。

(デイリースポーツ・中野裕美子)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス