サッカーはブラジルが連覇 延長でスペイン下す 高速カウンターからマウコンが決勝弾
「東京五輪・サッカー男子・決勝、ブラジル2-1スペイン」(7日、日産スタジアム)
ブラジルが延長の末、スペインを振り切って、2016年リオデジャネイロ五輪に続く連覇を飾った。歓喜の雄たけびを上げる選手。感涙に浸る選手。抱き合って号泣する選手。それぞれのスタイルで金メダルの思いを表現した。
金メダルを争う1戦は両雄譲らず1-1で延長戦に突入。ブラジルは延長後半3分、スペインのCKをクリアすると高速のカウンターで決着をつけた。クリアボールを右サイドで収めたFWアントニが強烈なサイドチェンジ。走り込んだマウコンがスペインDFバリェホに競り勝ち、ペナルティーエリア内に進入。GKとの1対1となり、左足で右サイドネットに突き刺す決勝ゴールを奪った。
決勝にふさわしい好カード。最初に好機をつかんだのはブラジルだった。前半34分、左FKを合わせようとしたFWクニャが相手GKと交錯。VAR判定の結果、PKを得たが、これを5得点で得点ランキング首位のエースFWリシャルリソンが外した。
それでも前半ロスタイムにMFクラウジーニョの左からのクロスをDFアウベスが折り返し、このボールを収めたクニャが右足でたたき込んだ。
スペインもこのままでは終わらない。後半16分、途中出場のMFソレルの右クロスをFWオヤルサバルがファーサイドで左足ダイレクトボレー。スーパーゴールで追いついたが、
ブラジルは1次リーグD組を2勝1分けで首位通過。準々決勝では1-0でエジプトを下し、メキシコとの準決勝は0-0ながらPK戦で勝利した。
1992年バルセロナ五輪以来、29年ぶりの五輪優勝を目指していたスペインは1勝2分けでC組を首位通過。優勝候補筆頭の呼び声高くMFペドリ(バルセロナ)ら同国A代表の主力をそろえる。日本との準決勝で途中出場ながら延長後半に決勝点を決めたFWアセンシオ(Rマドリード)が先発したが、金メダルに一歩届かなかった。
【歴代の五輪優勝】
1900年パリ五輪 英国
1904年セントルイス五輪 カナダ
1908年ロンドン五輪 英国
1912年ストックホルム五輪 英国
1920年アントワープ五輪 ベルギー
1924年パリ五輪 ウルグアイ
1928年アムステルダム五輪 ウルグアイ
1936年ベルリン五輪 イタリア
1948年ロンドン五輪 スウェーデン
1952年ヘルシンキ五輪 ハンガリー
1956年メルボルン五輪 ソ連
1960年ローマ五輪 ユーゴスラビア
1964年東京五輪 ハンガリー
1968年メキシコ五輪 ハンガリー
1972年ミュンヘン五輪 ポーランド
1976年モントリオール五輪 東ドイツ
1980年モスクワ五輪 チェコスロバキア
1984年ロサンゼルス五輪 フランス
1988年ソウル五輪 ソ連
1992年バルセロナ五輪 スペイン
1996年アトランタ五輪 ナイジェリア
2000年シドニー五輪 カメルーン
2004年アテネ五輪 アルゼンチン
2008年北京五輪 アルゼンチン
2012年ロンドン五輪 メキシコ
2016年リオデジャネイロ五輪 ブラジル
2021年東京五輪 ブラジル