女子マラソン8位入賞の一山麻緒、転機は恩師との出会い「走ることが好きな子」

8位でゴールする一山麻緒=代表撮影
ゴール直前、サングラスを外す一山麻緒(代表撮影)
女子マラソン 終盤でゴールを目指す一山麻緒=7日午前、札幌市内(撮影・金田祐二)
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 「東京五輪・陸上女子マラソン」(7日、札幌大通公園発着)

 一山麻緒(24)=ワコール=が2時間30分13秒で日本選手として4大会17年ぶりの8位入賞を果たした。

 一山の競技人生で転機となったのが高校時代の恩師・黒田安名さん(66)との出会いだ。

 きっかけは中学2年の夏。出水中央高校駅伝部と同じ出水市陸上競技場で、1人で朝練習していた一山を見た黒田さんが「走ることが好きな子だな」と感じ「一緒に朝練習しない?」と声をかけた。

 当時、一山は伸び悩んでおり、高校の志望校には陸上とは関係のない学校を挙げていた。しかし、黒田さんの下で週3回練習を続けたことで結果が出始め、中学3年の春に第一志望を出水中央高に変更。陸上を続けることを決意した。

 他の高校からも誘いがあり、中学の先生からは他の学校の話も聞くことを提案されたが「(黒田)先生にこれだけお世話になっていて、私はどこもいかない」と返事をしたという。感謝の気持ちを行動で表し、結果で恩返しするのが一山だ。

 常に志が高く、「強い人と走りたい、いいところを学ぼうというのが強かった」と黒田さん。高校時代に、数十校が集まった合同合宿では、練習後に他校の先生が日替わりで講義を行い、疲労で眠る生徒がいる中でもきっちりとメモを取り、分からないことがあれば自分から質問にいった。

 代表内定を決めた昨年3月の名古屋ウィメンズマラソンでは「歴史に残る走りをしよう」という黒田さんの声援に応える快走で最後の五輪切符を獲得。今レース前には「麻緒、今度は奇跡を起こそう」と声をかけたという。

 「彼女は有言実行のタイプ。言ったことに対してストイックにできる子」。今回はメダルには届かなかったが、このままでは終わらない。この経験を必ず次にいかし、これからも自身の走りで多くの人を笑顔にする。

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