大相撲の横綱白鵬（３６）＝宮城野＝が東京五輪の柔道を観戦したことがＳＮＳ上で批判を浴びており、２日、日本相撲協会の芝田山広報部長（元横綱大乃国）も行動を問題視した。「どういうルートで行ったのか…。許可もしていないことを。選手と写真を撮っているのが（ＳＮＳ上に）上がっている。だめでしょ」と切り捨てた。

　モンゴル出身の白鵬は同国五輪委員会のアンバサダーを務めており、同国の関係者パスで入場したとみられる。会場では金メダリストの大野将平（２９）とも写真撮影している。

　名古屋場所後、外出緩和の期間ではあるものの、まずは協会への届け出が必要。同部長は「行くんなら、申請書を出して審査しなきゃいけない。例えば政府からの要請なら別。モンゴル選手団からの要請じゃだめ」と不快感をあらわにした。

　感染状況は悪化し協会として危機感を強めている。五輪は無観客の中、横綱だからといって特別ではない。ましてや名古屋場所で復活優勝を果たしたがガッツポーズ、雄たけびなど横綱審議委員会から酷評された立場だ。

　「相撲内容、立ち居振る舞い、横綱としては目を疑う、という話をしている。その後にこういう行動。横綱としての立場も失格。常識、非常識が全く分かっていない。ルール破りの常習」と同部長はあきれ果てた。