村上茉愛 集大成の万感メダル「体操人生の中で1番いい演技。自分で勝手に金メダルを」

 女子種目別床運動で銅メダルが確定しガッツポーズする村上茉愛
 女子種目別床運動で銅メダルを獲得した村上茉愛
 女子種目別床運動決勝の演技を終え、コーチとタッチを交わす村上茉愛
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 「東京五輪・体操女子種目別床運動・決勝」(2日、有明体操競技場)

 日本女子のエース、村上茉愛(24)=日体ク=が14・166点をマークし、3位タイで銅メダルを獲得した。体操女子のメダルは1964年東京五輪団体総合の銅メダル以来57年ぶりで、個人としては初の快挙となった。

 恋い焦がれていた五輪のメダルが決まった瞬間、村上は顔の前で手を合わせて目頭を抑えた。

 「体操人生の中で1番いい演技ができた。自分で勝手に金メダルをあげたいなって思います」-。

 全力で舞った。冒頭H難度の大技シリバス(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)を成功させるなど、着地もほぼ完璧に決めた。「この1分半が終わってほしくないって思うぐらい楽しかった」。最高の笑顔でフィニッシュを決め、拳を握った。日本女子として1964年東京五輪の団体以来57年ぶり、そして個人初のメダル。「歴史を塗り替える人になれたのは光栄」。日本のエースが歴史を繋ぎ、そして紡いだ。

 親友に届けるメダルとなった。ともに長く日本代表をけん引し、今大会は補欠としてサポートしてくれた寺本明日香に-。この日の試合前に電話で話をした。「“頑張ってくる”って言ってきました。明日香に喜んでもらえる演技ができたんじゃないかな」。寺本は出演したテレビ番組で大粒の涙を流した後、自身のツイッターを更新し「まい本当にかっこよかった。完璧だった!素晴らしい銅メダル。一緒に頑張ってきてよかった。何年も苦しんで色んな壁を乗り越えてここまで強くなった彼女を祝福したいです。あとでいっぱい抱きしめよう」と、綴った。低迷期の女子を支え続けてきた2人の思いが、メダルという形で結実した。

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