なでしこFW岩渕、準々決勝ベンチスタートも 高倉監督「ナーバスになっている」
「東京五輪・サッカー女子・準々決勝、スウェーデン-日本」(30日、埼玉スタジアム)
サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」は29日、準々決勝のスウェーデン戦(30日、埼玉スタジアム)に向けて、千葉県内で冒頭以外を非公開として最終調整した。
負ければ終わりの一発勝負を前に、高倉麻子監督(53)の胸中は自然と高ぶった。体格に優れるスウェーデン相手にフィジカル面の劣勢が予想されるが、「少なからず切られる部分はあるが、骨まで砕かれないように、相手の懐に入って粘り強く戦う」と気合を込めた。
1次リーグを3戦全勝で突破したスウェーデンは金メダル候補の一角とされる。16年リオデジャネイロ五輪銀メダルで19年女子W杯3位。FIFAランク5位は日本の10位を上回る明らかな格上だ。
番狂わせを演じる“ヒロイン”として期待されるFW岩渕真奈(28)=アーセナル=だが、テーピングが施された右膝の状態は万全ではない。公開された練習の冒頭部分では笑顔も見られたが、約1時間後に再び公開となった練習場に岩渕の姿はなく、チームの判断で取材には応じなかった。
高倉監督は「ちょっと精神的にナーバスになっている。試合前日でもあるので寄り添いながらやっていきたい」と説明。4強入りを懸けた大一番で岩渕がベンチスタートとなる可能性も出てきた。前評判を覆し、12年ロンドン五輪以来の準決勝へ歩みを進めるには、エースの復調が鍵となる。