さすが大野将平 五輪連覇も「私の柔道人生は続く」「今後も自分を倒す稽古を」
「東京五輪・柔道男子73キロ級・決勝」(26日、日本武道館)
大野将平(29)=旭化成=がラシャ・シャフダトウアシビリ(ジョージア)に延長戦の激闘の末に勝ち、金メダルを獲得。日本男子では野村忠宏、斉藤仁、内柴正人に続く4人目の五輪2連覇を果たした。
延長は5分を超える激闘。指導を2つ取られて大野が厳しい立場に立たされたが、9分26秒に投げ技で技ありを奪って試合を決めた。
激闘を制し、「リオを終えて苦しくて、辛い日々を凝縮したような戦いでした」と安どの表情。勝利を決めた後は天井を見つめる場面があったが、「私も29歳となり、ベテランと呼ばれるところまで来た。武道の聖地、武道館で試合できることも少なくなっているのは理解していた。景色を焼き付けようと天井を見つめた」と喜びをかみしめた。
ストイックに自分を鍛え上げてきた大野。ここまでを振り返り、「自分の中では本当に悲観的な思いしかなくて、不安でいっぱいな日々を昨年から、ずっと過ごしてきた。この1日で報われたとは思ってませんし、まだ私の柔道は続いていくので今後もやはり自分を倒す稽古を継続してやっていきたい」と語った。
コロナ禍で行われた五輪への思いを問われると、「賛否両論あることは理解しています。ただですが、我々アスリートの姿を見て、何か心が動く瞬間があれば、本当に光栄に思います。また男女混合団体がありますのでそこまで気を引き締めて取り組みたいと思います」と表情を引き締めた。
◆大野将平 1992年2月3日生まれ。山口県出身。リオ五輪の金メダリスト。得意は大外刈り、内股。