大野将平が金メダル!延長の激闘を制して日本男子柔道史上4人目の五輪2連覇
「東京五輪・柔道男子73キロ級・決勝」(26日、日本武道館)
大野将平(29)=旭化成=がラシャ・シャフダトウアシビリ(ジョージア)に延長戦の末に勝ち、金メダルを獲得。日本男子では野村忠宏、斉藤仁、内柴正人に続く4人目の五輪2連覇を果たした。
延長は5分を超える激闘。指導を2つ取られて大野が厳しい立場に立たされたが、9分26秒に投げ技で技ありを奪って試合を決めた。
「全身全霊を懸けて」挑むと誓った。大野だけが許された五輪2連覇への戦い。この重圧を、覚悟とモチベーションに変え、「真っ暗なところで一筋の光を見つけるために歩んでいる。自分の道を歩んでいく」と表現した。
あえてリオ五輪後には1年の休養をとり、見据えた大舞台でもある。新型コロナウイルスの影響などもあり、20年2月を最後に実戦は遠ざかっているが、「稽古の中で、実戦に近いものを見つけたい」とロシア・カザンで実施された国際合宿に参加。できる準備は、全て取り組んだ。
五輪3連覇を果たした野村忠宏氏は、大学の先輩で身近な存在。それでも「(連覇の話は)聞いていない」と大野。険しい道に“近道”はない。64年の東京五輪から始まった日本のお家芸・柔道で、たどり着いた史上4人目の五輪連覇。たくさんの責務を背負った男が、また一つ歴史を切り開いた。
◆大野将平 1992年2月3日生まれ。山口県出身。リオ五輪の金メダリスト。得意は大外刈り、内股。