渡部暁斗が完全燃焼 日本は6位 6度目五輪のラストレース終え左拳握る 山本涼太と激走 ノルディック複合団体スプリント
「ミラノ・コルティナ五輪・ノルディックスキー複合男子団体スプリント」(19日、プレダッツォ・ジャンプ競技場&テーゼロ距離競技場)
日本は6位だった。今季限りで引退する渡部暁斗(37)=北野建設=は、自身6度目の五輪で最後となるレースを締めくくった。22年北京五輪ラージヒル団体銅メダルメンバーの山本涼太(28)=長野日野自動車=とともに、大雪の中を滑走した。
前半の飛躍は渡部が119メートル、山本が125・5メートルを飛び日本は3位。後半クロスカントリーへ「もう、何も残らないぐらい全て置いていきたい」と完全燃焼を誓った渡部が第1走者として、首位ドイツから21秒遅れでスタートした。
1周目で渡部が後続のオーストリア、フィンランドに追いつかれ3位集団を形成。3周目の途中に上位のドイツ、ノルウェーに追いつき5チームの第1集団となった。
その後は5人で走る展開が続いたが渡部の4度目、全体の7周目の途中にノルウェーがスピードを上げて離されかける場面も。それでも最後に前の4人に追いついてバトンタッチした。しかし、直後にドイツ選手に巻き込まれる形で山本が転倒。そこから少しずつ引き離され6位で渡部のラストランに託した。
渡部は最後の1周を激走。山本のお尻にタッチして終えると、左拳を握ってコースを離れた。
今大会からノルディックスキー複合の団体は1チーム2人に減少。「団体スプリント」として実施された。複合は22年の北京冬季五輪に比べて出場枠が削減。複合団体は後半距離でこれまで1チーム4人が5キロずつ滑ったが、今大会はラージヒルでの前半飛躍の後、2人が1周1・5キロのコースを交互に5周計7・5キロずつ、合計15キロ滑走する。
渡部にとって6大会連続で最後の夢舞台。14年ソチ五輪、18年平昌五輪の個人ノーマルヒルでは銀メダルを獲得した第一人者は、昨年10月の引退表明会見で「金メダルを取るという強い気持ちを持って最後のシーズンに臨みたい」と、初の頂点へ決意をにじませていた。
◆渡部暁斗(わたべ・あきと)1988年5月26日、長野県出身。98年長野五輪のジャンプを会場で観戦して小学4年でジャンプを始め、中学1年から複合に取り組んだ。06年トリノから五輪6大会連続出場。14年ソチ、18年平昌で個人ノーマルヒル銀メダル。22年北京五輪ではラージヒル個人・団体それぞれで銅メダル。173センチ、60キロ。
