高梨沙羅、写真撮影で“主役”拒否「自分だけのメダルじゃない」
平昌五輪ジャンプ女子ノーマルヒルで銅メダルを獲得した高梨沙羅(21)=クラレ=が14日、羽田空港着の航空機で凱旋(がいせん)帰国した。チームメートの伊藤有希(土屋ホーム)、勢藤優花(北海道ハイテクAC)、岩渕香里(北野建設)と臨んだ会見では、自身だけが目立つような写真撮影を“拒否”する一幕もあった。
カメラマンからは、メダルを持つ高梨を3人が後ろから指を差すという構図のリクエストがあった。しかし、高梨は「それは…」とやんわり断り、4人で肩を組むショットに変更された。
その意図について高梨は「私だけのメダルじゃないし、みんなで獲ったメダルなので、私を囲んでみんなが指を差すのはおかしい」と自身だけが“主役”じゃないと強調。「みんなで獲ったんだぞと応援してくれる皆さんに見てもらうのが1番なので。カメラマンさんもこのポーズがベストだと思って要望していただいたが、申し訳ないが私はそれはできないので、失礼ながら断らせていただいた」と丁寧に説明した。
12日の試合ではメダルを決めた後、ソチ五輪で共に悔しい思いを味わった伊藤と抱き合って喜んだ。高梨は「ソチ五輪が終わってから、有希さんに『またここ(五輪)に戻ってこよう』と声をかけていただき、ここまで来て納得いく2本を跳べた。日本チームとしてこの場に立たせていだたいてうれしかったし、ホッとして涙が出た」と振り返り、「目標にしていた金メダルには届かなかったが、日本チームにたくさん助けていただいてやっと獲れたメダルだった」と、あらためて仲間に感謝した。