平野歩夢 蘇った恐怖心ねじ伏せ銀 戸塚転倒で自身の大けが場面浮かぶも大技完遂

 「平昌五輪・スノーボード男子ハーフパイプ・決勝」(14日、フェニックス・スノーパーク)

 ソチ五輪銀メダリストの平野歩夢(19)=木下グループ=が2回目で縦2回転横4回転のダブルコーク1440を2回連続で決める大技を成功させ、95・25点で2大会連続の銀メダルを獲得した。“スノボ界のカリスマ”ショーン・ホワイト(31)=米国=が97・75点で06年トリノ、10年バンクーバーに続く3度目の金メダル。日本勢では片山来夢(22)=バートン=が7位入賞。戸塚優斗(16)=ヨネックス=は2本目のランで大転倒し、病院に搬送された。

 蘇った恐怖心を突き破るように、平野は飛んだ。4回転の大技を完遂。最後はショーン・ホワイトの圧巻のランに敗れたが「自分が今まで準備してきたことはできた。この結果になってしまったことは仕方ない」と、全力は尽くせた。

 2回目の直前に、同じ日本代表の戸塚が、エアの着地でリップと呼ばれるパイプの淵にクラッシュする形で転倒。悪夢のシーンが蘇った。昨年3月、平野は同様の形で転倒し、左ひざのじん帯と肝臓を損傷。選手生命の危機に立たされた。「クラッシュの時の状況がすごく似ていた。自分も最高難度に挑むので同じようになるんじゃないかという不安はあった」。それでも、覚悟が不安を上回った。誰よりも天高く舞い上がり、ダブルコーク1440連発の最高難度ルーティンに成功。「(4回転連続の成功は)うれしいです。はい」と、うなずいた。

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