「スキージャンプ・女子Ｗ杯」（２１日、クラレ蔵王シャンツェ）

　男女通じて史上最多となる通算５４勝目が懸かった高梨沙羅（２１）＝クラレ＝は１回目が８９メートル、２回目も９１メートルで２１５・４点で３位に終わった。２戦ぶりに表彰台に上がったが、これで今季は８戦未勝利、昨季最終戦から９戦連続のＶ逸は自己ワースト記録更新となった。

　伊藤有希（２３）＝土屋ホーム＝が２１５・７点で今季最高の２位に入った。日本勢の２人同じ表彰台は今季初。マーレン・ルンビ（２３）＝ノルウェー＝が１本目で９７メートルを飛び、２回目は圧巻の最長不倒１０１メートルで、２４５・９点で圧勝。札幌、蔵王の日本ラウンド４戦全勝とし、Ｗ杯５連勝で今季６勝目を飾った。

　沙羅との一問一答は以下の通り。

　－試合を終えて。

　「自分のジャンプの内容はやはり課題が多く残るものだった。１本目も２本目もタイミングがズレてしまって、１本目は踏み外すような形になってしまった。昨年末からのテーマであるカンテ（踏み切り）で力を伝えることができていなかった。最後の最後まっでこのジャンプ台の感覚を自分のものにできなかった」

　－収穫もあった。

　「アプローチの組み方でコーチと話し合って、気付けたことがあった。そこは収穫。ただ、もうちょっと早く気付けていれば…。まだ課題をクリアしていないけど、陸上トレーニングからしっかりやって、自分のものにしていきたい」

　－今後は海外の試合を経て、平昌五輪になる。

　「平昌五輪にピークをもっていくために、アプローチからテークオフでインパクトを伝えられるジャンプを目指していきたい」

　－これで五輪前の国内大会は終了。五輪の目標を。

　「ソチ五輪が終わってから４年間、ずっと平昌五輪を目指してやってきた。金メダルを取ることを目指してきたし、金メダルが取れるように仕上げていきたい」

　－五輪まであと３週間。

　「まだ３週間あるでも、もう３週間しかないでもなく、３週間という期間をしっかりやるしかない。目の前の１日１日を大切に過ごしていきたい」

　－日本での２週間を総括すると。

　「５０点。課題も残ったし、もう少し（課題に）早く気づいていればもっと改善できたのにと思う。自分をジャッジする目を厳しくしていかないといけない」