競歩・荒井、ダンフィーとのドーピング検査中の秘話語る

 リオデジャネイロ五輪に出場した日本代表チームの選手団が24日午前、羽田空港着のチャーター機2便に分かれて帰国。同日午後に都内でメダリスト55人らが帰国会見に臨んだ。競歩界で初表彰台となる銅メダルを陸上男子50キロ競歩で獲得した荒井広宙(自衛隊体育学校)が、競技中に接触したエバン・ダンフィー(カナダ)とのドーピング検査中の逸話も明かした。

 荒井は3位でゴールしながらダンフィー陣営の抗議により失格となった。しかし、その後の日本の抗議による再審査で再び銅メダルと判定された。当時の様子について荒井は「3位でゴール後はカナダのダンフィー選手と接触したことで1度失格となり(再審査で)3位に復活しました。ゴールした後はどうしてかなと思って。失格となっている時にドーピング検査がありまして。その時にたまたまダンフィー選手と一緒になりました」と明かした。

 その時ダンフィーからは「ごめんね」という言葉が発せられ、競技中の出来事について怒っている様子は全くなかったという。カナダ陣営による抗議はダンフィーとは関係ないレベルで行われており、「僕のコントロールできる状況じゃない」という会話もあった。こうした気遣いに荒井は「うれしくてハグしてしまった」とドーピング検査中のやり取りを振り返った。

 荒井はまた、閉会式でダンフィーとネクタイピンの交換をし、ツーショット写真を撮ったことを述懐。その写真はダンフィーも自身のツイッターでも紹介している。荒井は「すばらしい選手と勝負できていいオリンピックでした。東京ではぶつからないように正々堂々と勝負したいです」と、再会を誓った。

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